第3章:再会、繋がる絆
第57話「手掛かりと異変」
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、なぜかそれを認識できない。
「(...確実にここに部屋がある。だけど、僕はそれを知覚できない...か。)」
知覚できないのなら、手探りでドアを探しても見つからないだろう。
ならば...。
「(...一種の、賭け...か。)」
〈マスター!?なにを....!?〉
「リヒト、シャル!身体保護任せた!...転移!」
ただ、勘だけで、部屋に直接転移する!!
「...っ、ぁ...!?」
転移は...成功したらしい。
だけど、周りが見えない...というより、知覚できない。
そのうえ、見えない何かに圧迫されるような感覚に陥る。
「(...周りが知覚できないのなら...!)『リヒト、周りの風景を映像及び写真で保存!』」
〈っ、わかりました!〉
僕自身、“違和感”の正体を探るために持ってきておいたカメラで写真を撮る。
そして、圧迫感に押し潰されそうになった所で、外に転移する。
「―――ぷはっ...はぁっ、はぁっ...!」
「優輝!?」
息を止めていたらしく、切れた息を何とか整える。
そこへ、椿と葵が駆け寄ってくる。
「...手に入れたかもしれない。...手がかりを。」
「....!...っ、それ以前に無茶しないの!その様子だと、また...!」
「ご、ごめん...。」
勝手に入った上に、何かしらの無茶をしたと椿に怒られる。
...あー、また心配かけさせてしまったな...。
「...待っててくれたんだな。」
「っ...べ、別に優輝が心配だった訳じゃ...!」
「優ちゃん!体は無事なの!?」
「なっ...!?」
顔を赤くして背ける椿を無視して、葵が僕の体の心配をしてくる。
「あ、葵っ!?ずるいわよ!?」
「...あー、大丈夫だ。異常は残ってない。」
椿が何か言っているが、とりあえず二人にそう言っておく。
「そ、そうなの...。...とりあえず、今日はもう家に帰るわよ。」
「わかった。...情報も整理したいからな。」
そうして、ようやく僕らは家に帰った。
「っ、ぐ....!?」
「ど、どうしたの!?」
「な、なにか頭痛が...!」
家に帰って一休みしていると、突然頭痛が起こる。
「(なんだ...これ...!?)」
「ちょっと、優輝!?しっかりしなさいよ!?」
「優ちゃん!」
普通とは違うような頭の痛み方に、その場に蹲ってしまう。
椿と葵の呼びかけも、どこか遠くに聞こえた。
「..リヒ..ト...!身体スキャン...を...!」
〈.......
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