第十章『忠告と贈り物と・・・・・』
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のぞいている。幻想郷に落とされた時に見た奴だ。紫はそこに手を入れてごそごそと何かを取り出そうとしている。裂け目は四次元ポッケト的な役割なのだろうか。
「どこにいったかしら。え〜と・・・あったあった」
裂け目から出してきたのは日本刀と短い刀、たぶん脇差だろう。
「この刀は鳳凰、こっちの短いのは焔月。この二本はどちらとも能力があるわ」
「どんな能力?」
「鳳凰は色んな炎を出せて、焔月は火属性の幻獣を召喚できる。焔月は今の零が使うと危ないから使わない事をお勧めするわ」
零は鳳凰を受け取り鞘から抜き刀身を眺めた。
「色んな炎って黒炎とか蒼炎とかか?」
「試しに出してみたら」
紫に言われ零は鳳凰を構え、意識を集中させて風に向けて鳳凰を振った。
すると刀身から黒い炎が放出され風に襲い掛かる。
「のわぁぁ――――ッ!!!」
風は横に飛び何とか回避をした。
「ス、スゲェ〜〜〜」
零は嬉しさの余りに何発か風に炎を撃っている。
「ぎゃぁぁぁぁッ!!」
それを辛うじて避けている。
零は必死に避けている風を見て笑っている。さっきからかった仕返しをしているのだろう。
暫くして輝が止めに入り、風を死から救った。服が所々焦げていた。息も絶え絶えで「あ・・・あいつ・・・・マジ・・・だ・・・・った」と言った。
確かに、風に攻撃をしていた零は輝いていた。
「次は風と言いたい所だけど、疲れているみたいだから輝にしましょう」
紫も妙に楽しんでいる。
「輝はこれ」
次に取り出したのは柄と刀身の間に水晶がはめ込まれている薙刀。
「これは白山刀。魂を抜く事と依れる事が能力」
「依れる?」
「言葉の通りの意味。憑依みたいなものかしら」
「ああ」
白山刀は輝にピッタリの武器だ。
もし侍の屍を出して攻撃の指示を出しても今の輝だと100%侍を使いきれていない。ある程度自分で行動しているが所詮屍、限界がある。輝も自分で知っている範囲の知識でしか指示できない。だけど白山刀を使えば、屍の魂を憑依させれば問題は解決する。自分のことをよく知っているのは本人だし。
「輝、試しに使ってみろよ」
「え〜〜」
「実際に使わないと分かんないぜ?俺だって実際に使ってなんとなく感覚が掴めたからさ」
「そお?」
「やっといて損はしないって」
零が言うと説得力ある。実際にいるし。
ドキドキと不安を抱え輝は白山刀に意識を集中させる。
すると、水晶が淡く光だした。すると頭の中に声が響いた。
『俺を呼ぶのは誰だ』
「うわぁっ!?」
輝は驚き、声を上げた。
「どうした?」
「こ、声があああ頭にひ、ひ、ひひ響いたッ!どどどどどどどど――」
「取り敢えず落ち着け」
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