第十一幕 消えたボタンその十一
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朝起きるとです、そこで遂にでした。
「あれっ、ボタンは?」
「いないよね」
「そうだね」
カルロスはジョージと神宝に言われました。
「ひょっとして」
「またいなくなったのかな」
「うん、お部屋にいないからね」
ボタンのベッドの中にです。
「これはね」
「間違いないね」
「何処かに行ったね」
「あれっ、どうしたの?」
「何かあったのかしら」
お部屋の外で朝お話をしている三人のところにです、恵梨香とナターシャが来ました。五人共もう着替えています。
「まさかと思うけれど」
「ボタンがいなくなったのかしら」
「そのまさかだよ」
カルロスが二人に答えます。
「朝起きたらなんだ」
「そうなのね、やっぱりね」
「あの子の常ね」
「そうだね、彼がいなくなることは常だからね」
カルロスもわかっていて言います。
「もう皆驚いていないね」
「今更って感じだからね」
「彼の場合はね」
ジョージと神宝も言います。
「それなら」
「もうね」
「それじゃあ探しましょう」
「すぐにそうしましょう」
恵梨香とナターシャは三人に提案しました。
「すぐにね」
「皆にもお話して」
「よし、それなら」
カルロスが乗りました、そのうえで。
五人は他の皆にもお話しました、すると。
すぐにです、オズマが言います。
「ではまずはね」
「ボタンを探すんですね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「探す前にね」
くすりと笑ってです、オズマがここで言うことは、
「朝御飯を食べましょう」
「まずは、ですね」
「ええ、一旦宮殿の中を皆で探して」
そしてというのです。
「それからはね」
「見付かればそれでよしで」
「宮殿にいなかったら」
その時はというのです。
「朝御飯にしましょう」
「朝御飯を食べてですか」
「皆で捜索に出ましょう」
宮殿に出て、というのです。
「そうしましょう」
「ほっほっほ、果たして何処にいるのかのう」
王様はここで笑って言いました。
「見付けるのが楽しみじゃ」
「楽しみですか」
「うむ」
その通りとです、王様はカルロスに答えました。
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