第十一幕 消えたボタンその九
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「カルロスも今度食べてみるといい」
「わかりました、今度そうしてみます」
「納豆巻きもよいがな」
「そちらもですね」
「僕も納豆食べられるよ」
ボタンは今はいくら巻きを食べています、それもまたいいのです。
「そちらもね」
「ボタンもだね」
「そう、好きだよ」
「ボタンって何でも食べられるね」
「うん」
いくら巻きも食べてです、そして次ははまちのお寿司を食べています。
「胡瓜もね」
「かっぱ巻きだね」
「そっちもね、ただ」
「ただ?」
「何で胡瓜のお寿司をかっぱ巻きっていうの?」
ボタンが疑問に思ったのはこのことでした。
「どうしてなのかな」
「それはね」
ジュリアが答えました、ボタンの今の質問に。
「日本に河童っていう妖怪がいるの」
「妖怪なんだ」
「そう、妖怪は西洋で言う妖精ね」
「オズマみたいなんだね」
「そう、オズマも妖精だからね」
オズの国の光の妖精です、オズマは。
「オズマのお友達になるわね」
「河童も」
「そう、河童は川や湖に住んでるの」
「水の妖怪なんだ」
「そうなの、緑色の身体で」
それにというのです。
「甲羅を背負っていて頭にお皿があってお口は嘴で指と指の間には水かきがあるの」
「面白い外見だね」
「お相撲が好きで食べものは」
「胡瓜が好きなんだね」
「ええ、そうなのよ」
「胡瓜は河童の好物だから」
ボタンもわかりました、ここで。
「かっぱ巻きになるんだね」
「そうよ」
「わかったよ」
ここまで聞いてです、ボタンは微笑んで頷きました。
「そういうことだね」
「そうなのよ」
「成程ね、それで河童はオズの国にいるのかな」
「日本からアメリカに来ている人もいるから」
「河童もなんだ」
「ええ、いるわ」
このオズの国にもというのです。
「オズの国には世界中から妖怪が集まっているのよ」
「そうなんだね」
「アメリカの妖怪がいて」
そしてというのです。
「日本の妖怪も中国の妖怪もいるのよ」
「ブラジルやロシアの妖怪もだね」
「勿論よ」
ジュリアはまた答えました、かずのこ巻きを食べつつ。
「色々な国の妖怪がいるのよ」
「そうした人達にも会いたいね」
「ええ、会えるわよ」
笑顔で答えたジュリアでした、ここでも。
「オズの国にいればね」
「その時を楽しみにしていいかな」
「勿論よ」
笑顔で答えたジュリアでした、この時も。
「その時も楽しみにしていてね」
「うん、わかったよ」
ボタンはジュリアの言葉に頷いてでした、そして。
河童巻きを食べてから今度はお稲荷を食べて言いました。
「この前狐さんと狸さんと楽しく遊んだけれどね」
「狐だね」
「うん、狸さんもいたよ」
「いいね」
カルロス
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