ニャア!!
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
を取らされているのには理由がある。それは、さっき俺を押し倒したのを見たシェリアが激怒して、猫コス、語尾の強制をさせているのだ。
無論何度も断ったのだが、天神が出入り口のところに本日猫コスDAYというポスターを勝手に張り付け、アラーニャさんもそれを認め、こうなってしまったのだ。
「ルリ!!あそこ呼んでるよ」
すると、ウェンディがお客さんが呼んでいることに気付き、俺にそう言う。
「今行きますニャー・・・」
しかし、よく考えるとシェリアはなんてことをしてくれたんだろう・・・猫コスDAYと定めたってことは、俺たちもそれをやらなければならないし、リンがあんなポーズまで決めたら、俺たちもやらなければおかしい雰囲気になってしまう。だから結局、全員が恥ずかしい思いをしながら接客をしなければならないのだ。
「ウェンディ、シェリア、これ持ってって」
「ニャー!!」
「わかったニャー!!」
「ノリノリね、あんたたち」
乗り気じゃない俺と恥ずかしさでいっぱいのレオンに対し、ウェンディとシェリアは猫になりきっている。目の前の猫耳少女も、あまりにもノリノリで引いているように見える。
「恥ずかしくないのかな?あの二人」
「女の子だもん・・・あれくらいやっても違和感ないよね・・・」
戻ってきた俺とレオンが彼女たちの姿を見てそう言う。できることなら、お客として彼女たちと触れ合いたかった・・・
「ミャア!!ルリもリンも元気出して!!」
「「はい・・・」」
「違う!!返事は?」
「「ニャア!!」」
暗い雰囲気を放っている俺とレオンにミリアーナさんがそう言う。いいよねぇ、この人は猫大好きだから。今日はもしかしたら彼女のための一日とお客さんたちは思ってるかもしれないな。
「ルリ〜、これ運んで〜(笑)」
「リンもサボってないで働いて働いて」
「「わかってるニャア!!」」
猫耳に尻尾をつけて猫のような語尾で話している俺たちが相当面白いらしく、料理をカウンターに置く本物の猫たちは笑いを堪えている。
その姿に殺意を感じつつ、料理を運んでいく俺とレオンは、その日一日泣きそうになりながら、なんとか乗り切ったのであった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ