ニャア!!
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る少年は、気付けば壁際まで追い込まれていた。
「いやいや、話を聞いてよ」
「ダメ!!」
「問答無用!!」
「だから――――」
なおも無罪を主張するレオンだったが、ウェンディとシェリアは聞く耳をもたない。そして、そのやり取りはお店が開店するギリギリまで繰り広げられたのであった。
「ねぇ」
「ダメだよ」
いつでも接客に対応できるようにお盆を持って、隣に立っている藍髪の少女に声をかけるが話を聞いてもらえず突っ返されてしまう。
「まだ何も言ってないじゃん」
「何を言いたいのかわかってるから」
結局、普段着のような服ではなく、今日の衣装はちょっとヒラヒラした感じのロリータ系ファッションになってしまった。だが、昨日の水着に比べれば何倍もいいし、あまり女の子女の子してる感じの物にはしなかったので、そこまでダメージもない。
ウェンディもシェリアも、レオンと俺を巻き込むために同じような衣装を着てくれてるからちょっと目の保養になっているのも許容の理由だろう。だが、一つだけ妥協ができないものがある。そして、それを外したくて彼女に声をかけたのだが、拒否されてしまったのだった。
「てかこれどこから持ってきたの?」
「アラーニャさんが貸してくれたんだよ」
そう言ったウェンディは頭につけているそれをピコピコと動かさせ、お尻についているものをユラユラと動かす。これはその人の魔力で動かすことができるらしく、まるで本物のように見せることができるのだ。
「なんで猫耳なんだよ・・・」
思わずため息を漏らした。アラーニャさんの保有物である猫耳と尻尾を着け、俺、レオン、ウェンディ、シェリアが接客に回されているのだ。
「ほしいならあげるって言ってたよ」
「遠慮させて!!」
気に入ったのか、頭の物を小さく動かしている天竜を見て癒される。でも、見てる分には最高なんだけど、自分が付けてるとなると心が沈んでしまう・・・
「ご注文は以上でよろしいですニャー?」
俺とウェンディが話していると、近くで注文を取っていたレオンことリンちゃんが、顔を真っ赤にしながら猫のようなポーズを決め、そんなことを言っていた。
「あ!!これも追加で!!」
「っ・・・」
しかし、ちょっとチャラい印象を与える若いお兄さんが追加注文すると、リンの表情が強張った。彼は人魚の踵に来るお客さんに相当気に入られているらしく、このようなやり取りが何度も繰り広げられている。その理由は、彼が赤面しながら恥ずかしいことを言うのをみんな見たいから。
「以上でいいですニャ?」
泣きそうになりながら再度同じポーズを取るリン。ついでに言うと、彼がこのポーズ
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