断章〜偽りの楽土を越えて〜 外伝〜偽りの楽土〜
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………恐らくは”六銃士”達によって始末されたか……あるいは……………」
「………消えた元警備隊員や警官達のように”六銃士派”に鞍替えした可能性がある……という事だな?おのれ……!まさか”六銃士”達がここまで支持されているとは!市民達といい、何故二大国の脅威から退けた私ではなく未だ姿を現さない”六銃士”達を信じるんだ!?唯一居場所が判明している”叡智”も”彼”に手を出して御子殿の怒りを買う訳にもいかぬし、手を出せん!挙句の果てには”嵐の剣神”達すらも一向に見つからん!クソッ!」
他の兵士の報告を聞いたディーター大統領は不愉快そうな表情で呟いた後再び怒りの表情で声を上げ、悔しそうな表情で叫んだ。
「………………………」
ディーター大統領が兵士達の報告を受けている一方、キーアは哀しそうな表情で外を見つめていた。
「キーアちゃん………」
その時シズクがキーアに近づいてきた。
「あ、シズク……もう目の調子はいいのー?」
「うん……もう眩暈もしないし、色も見えるようになったし……全部……キーアちゃんのおかげだよ。………本当にありがとう。」
キーアに尋ねられた”目に光が宿っている”シズクは微笑みながら答えた。
「えへへ……よかった。でも、シズクと病院の人達がずっと頑張ってきたからだよ?キーアはあくまで最後の一押しをしただけだし。」
「そうなんだ……」
「それにせっかくの”力”は有効活用しないと勿体ないし。えへへ、シズクの目が治せたならこうなった甲斐があったなって―――」
キーアが寂しげな笑みを浮かべてシズクを見つめて言いかけたその時
「―――でも!……わ、わたしは嬉しいよ……?また目が見えなくて不安で……お父さんのお荷物になってて……一度治してくれたティア様にも申し訳なくて……………キーアちゃんと友達になれたのに、顔が見れなくなって……!こうしてまた顔が見られるのは涙が出るほど嬉しいけど……っ!でも……キーアちゃんは本当にこのままでいいの!?ロイドさんたちと別れて大変なことをさせられて……!わたし……こんなの絶対に間違っていると思う!マリアベルさんも、ディーターさんも!……それに……お父さんも……っ!」
シズクが叫び、涙を流しながら呟き、悲しそうな表情をした。
「シズク………」
シズクの表情を見たキーアは複雑そうな表情をした後、シズクを抱きしめ
「ありがとう……大好きだよ、シズク。でも……大丈夫だから……ぜんぶわかった上で自分で決めたことだから……だからね……?そんなに心配しないで―――」
哀しそうな表情で笑いながらシズクを見つめて呟いた……………
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