暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
断章〜偽りの楽土を越えて〜  外伝〜偽りの楽土〜
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近づいてきた。

「あ、パパ。………ねえねえ、そろそろ潮時なんじゃない?エレボニアが凄いことになってるし、あっちの方が楽しくないかなぁ?カルバードの方も色々と面白くなってるみたいだし。もう赤い星座(うち)は国際犯罪者扱いされないだろうし、いいんじゃない?」

「今回の仕事はまだ残っている。そんなにヒマなら小僧あたりとジャレ合ってきたらどうだ?」

「んー、魔人化してたらヴァルドも悪くないんだけどさ。やっぱり元のままだと弱っちくて話にならないし。それに、今日はどこかに出かけてるみたいなんだよねー。」

「だったら”結社”の連中あたりと仕合ってみたらどうだ?少なくとも退屈はしないだろう。」

「うーん、シャーリィとはなんか相性が悪そうなんだよね……あの凄そうなお姉さんには”絶対に”勝てなさそうな気がするし。」

「クク、さすがにわかるか。―――まあ、そう腐るな。どうやら”ヤツ”がマインツ方面で動き出したぞ。どうやら潜伏している”六銃士派”の一部の者達と合流したようだ。」

シャーリィの意見を聞いたシグムントは口元に笑みを浮かべた後、不敵な笑みを浮かべて言った。

「……へえ。あれだけ叩きのめされたのにまだ挑んでくるつもりなんだ?」

シグムントの言葉を聞いたシャーリィは好戦的な笑みを浮かべた後嬉しそうな表情をした。

「侮るな―――ヤツは強い。多分お前が見くびっているよりもな。」

「ふーん、そうは思わないけど。ま、いっか。そっちはパパに任せるよ。」

「ああ、そうしておけ。―――お前にはお前の遊び相手がいるだろうからな。」

「え――――……カルバードの方に帰っちゃったんじゃないの?」

シグムントの話を聞いたシャーリィは目を見開いて尋ね

「――――アルモリカ方面で”ラギール商会”の動きも察知しました。どうやらクロスベル襲撃以降、”(イン)”と”六銃士派”に協力していると思われる者達共々潜伏していた模様です。」

「………!」

ガレスの話を聞いたシャーリィは驚きの表情をし

「フフ、チキのヤツも見た目のわりに存外にしぶとい……”六銃士”達を協力者にした事といい、なかなかの手腕だ。どうやらまだまだ楽しませてくれそうだ。」

シグムントは口元に笑みを浮かべて言った。

「ああもう、あんなチビガキや”六銃士”なんてどうでもいいって!うわああっ……!すっごくドキドキしてきた!結局、アルカンシェルじゃ決着はつけられなかったし……今度こそ徹底的にやり合って最高に愉しまなくっちゃ♪」

シグムントの言葉に続くようにシャーリィは立ち上がって興奮し

「クク……やれやれ。」

「さすがはシャーリィ様かと。」

シャーリィの様子を見たシグムントは苦笑し、ガレスは感心していた。

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