第5話 断罪
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しみ中、ね。
…ゴミ共が。
だが、おかしいな。
…いや、封じられているだけか。
俺は〔聴覚強化〕と〔生命感知〕を駆使し、男たちの位置の把握に努める。
11時に2人、2時の隣の部屋に2人、12時の奥の部屋に1人か。
俺はベルトに両手を伸ばし、ナイフを抜く。
多勢に無勢。確実に消していく。
俺は緊張した心を鎮めるため深呼吸する。
そして息を吐ききった瞬間、ナイフを投擲する。
「がっ……」
「ん?どうし…」
気付かれる前に、続けて投擲。
ナイフは運良く外れることは無かった。
たまたま巧くいっているが、練習が必要だな。
明日にでもやるか。
俺は腰を屈めて移動すると、ナイフを回収する。
ナイフに付着した血を拭きとり、テーブルに置いてあった布を手にする。
隣の部屋に歩いて行くと、2人がベッドで寝ていた。
俺はナイフを逆手に持ち、近くに居た男に近付いて行く。
布で口を塞ぎ、ナイフで喉を突き刺す。
男は一度目を大きく見開いた後、目を空けたまま絶命した。
もう1人の男の暗殺に行こうと振り返った瞬間、寝ていたはずの男が剣を持って立っていた。
男は曲刀を手にしていた。
シミター、カトラス?
どっちでもいい!
男が曲刀を振り上げ、一気に振り下ろしてくる。
俺は布を手放して空いていた左手で、曲刀を振り下ろしてくる手首をぶつけて止めた。
俺の手首と、男の手首がぶつかる。
俺はあまり力が無いため、徐々に押され始める。
男の口元に笑みが浮かんだのを見て、ちょっとイラッと来る。
俺は手首を外側にひねり、男の手首を掴むと手前に引っ張る。
男が曲刀を落としたのを見て、俺は右肘を顔面に思いっ切り叩きこむ。
何か嫌な音がしたな。鼻でも折れたか。
男は鼻から血を流しながら、呻き声を上げる。
おっと、お静かに願います。
俺はそれ以上呻き声を上げさせないため、馬乗りになると口を塞ぎナイフを額に突き刺した。
「おい、何かあったのか」
…遅かったか。
俺は壁に身を隠すと、再びナイフを手にする。
そのまま殺すか?
いや、まずは人質の無事を確認するか。
それ次第では、処理方法を考えよう。
俺がそう決断した瞬間、奥の扉が開いた。
「何で誰もいねぇんだ。ん?おい、どうした!」
死体に気付いたか。
俺は陰から身を出すと、ナイフを投擲する。
狙いは、アキレス腱。
…のはずだったんだが、狙いは大きく外れて背中に刺さった。
…練習だな。
「ぐっ!誰だ!」
俺はすぐに飛び出すと、一瞬で男の懐に入り込む。
重力半減を使ってるか
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