第5話 復讐に燃える男、俺の名を言ってみろ!
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。別に一々ツッコミを入れるのが面倒だからじゃなからね。
因みに、必至に氷を溶かしてくれていた例の暑苦しい兄ちゃんはと言えば、完全に溶けてしまった氷の跡地のすぐ脇にて真っ黒な備長炭になって横たわっていた。
さらば、南斗五車星炎のシュレン。君の熱い闘志は後世語り継がれる事であろう。チルノと大妖精の二人が語るのを忘れなければ―――
「ねぇ、さっきの変な奴どうしちゃったのかなぁ?」
「さぁ、湖に沈んじゃったのは見えたんだけど……上がってこないねぇ」
すっかり備長炭と化したシュレンの事などお構いなしの如くチルノと大妖精は変な奴の落ちた湖周辺を飛び回っていた。二人の興味は炭と化したシュレンの事よりも湖に飛び込んだ変な奴の方へと傾いていたようだ。まぁ、幻想郷においてはこういった光景は日常的に起こっているのであろう。余りにも壮絶でいて、そして儚い散り様と言えよう。
・・・多分死んでないと思うけども。
「ぶはぁ!!」
暫くして、例の変な奴が湖の水面から勢いよく飛び出してきた。その後、飛び出した場所で必死に両手を動かしてもがき苦しんでいると言う何とも滑稽な光景が映し出されていた。
滑稽な光景……ぷっ!!
「出て来た出て来た! 変な奴が出て来たぁ!!」
「本当だね、本当に変な顔してるよねぇ」
「がぼぼ、ごぼごぼ!! お前らぁ! 変な奴って言ってないでたすけごぼぼぼぼ―――」
どうやら遊んでいたのではなく単に溺れていただけのようだ。
「何だ、溺れてるのかぁ? だったら泳いで戻れば良いんじゃないのぉ?」
「チルノちゃん、それが出来たら溺れないと思うんだけど」
「あ、そっか! 流石大ちゃん。頭良いねぇ!!」
「どうでも良いから早く助けろぼぼぼぼぼ―――」
二人して問答している間も変な奴は徐々に湖に沈み始めてだした。このままだとまた湖の底へ沈んでしまうだろう。そうなると引き上げるのが面倒になりかねない。
かと言って素手で触るのも危ない。下手に掴んで噛みつかれたりしたら溜まったものじゃない。
「ねぇねぇ、此処に真っ黒な枝があるよ。これを使って変な奴を引き上げようよぉ!!」
「チルノちゃん、それって……さっきのシュレンって人だよねぇ」
チルノが枝と称して持ってきたのは先ほど命懸けで氷を溶かし、備長炭となってしまった南斗五車星炎のシュレン……の炭であった。
流石氷の妖精。原作だと結構悲しいキャラだった筈のシュレンをこうも酷使する辺りかなりえげつなかったりする。
「これを使って変な奴を引き上げちゃおうよ!!」
「う〜ん、まぁ良いか。他に方法もなさそうだしね」
あ、大ちゃんが考えるのを放棄した。
流石の大ちゃんも一々ツッコミを入れるのが面倒になったのだろう。とりあえず引き
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