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空気を読まない拳士達が幻想入り
第5話 復讐に燃える男、俺の名を言ってみろ!
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んこと「大妖精」の静かなツッコミを軽くスルーしつつ、二人はこの巨大な氷を溶かすと言う目的を実行に移す事にした。
 とは言うものの、此処は人気の全くない湖。ましてや火を起こす道具もないのでお湯も沸かせない。自然解凍を待つにしてもそれでは時間が掛かりすぎてしまってページがかさんd・・・日が暮れてしまいそうだ。

「う〜ん、これは最強のあたいでも難しい難題だぞぉ!! どうやってこの氷を溶かそうかなぁ!!」
「火を起こす道具はないし、自然に溶けるの待ってる訳にもいかないし、いっその事湖に落としてみようか」
「それ賛成!!」

 一切の迷いなくチルノは了承した。そんな訳で二人は協力して巨大な氷の塊を湖に落として溶かしてしまおうと氷を押してみた。
 が、やはり見た目は巨大な氷の塊なだけあって全然動きそうにない。非力な少女二人の腕力では到底無理な作業であった。

「駄目だ、ビクともしないよ」
「ぐぬぬ〜、最強のあたいの力をもってしても駄目となると・・・こりゃもうどうしようもないね!!」
「どうしよう、他に誰か居ないかなぁ?」

 悔しがるチルノを他所に大妖精は付近に誰か居ないか辺りを見回し出した。当然そんな事をしたって居ないものは居ない事に変わりはないのだが―――

「ならばその氷、この俺が溶かして見せよう!」

 突然、何処からか大声で叫ぶのが聞こえた。男の声だ。それも聞くだけで暑苦しさ満載な声だった。

「うわっ! 誰だ!」
「誰か居るの?」
「俺は此処だ。氷の上を見ろ!」

 声の指示を受け二人は素直に上を向いた。それは氷の上に立つような形で立っていた。真っ赤に燃えるような髪と羽織を羽織った暑苦しい二頭身の男が氷の上に立って暑苦しく自身を激しくアピールしまくっていた。

「俺の名は炎のシュレン。我が魂の炎にてこの氷を見事溶かして見せよう!」
「うわぁ、見るからに暑苦しそうな人だなぁ」
「ちょっと、チルノちゃん!!」

 真っ正直な発言をしたチルノの口を急いで大妖精は塞ぐ。幸いシュレンには先ほどの言葉が聞こえてなかったらしく本人は全く気にしてる様子はない。

「我が魂の炎よ。今こそ燃え上がれ! そして、この氷を見事溶かし尽くしてくれぃ! ぬおぉぉぉぉぉ―――!!!」

 シュレンが雄叫びを挙げ始める。すると彼の体が突如として燃え上がり始め、遂には紅蓮の炎の中にその身をすっぽりと包みこんでしまったのだ。

「あちっ! あちちち!」
「燃えてる! 本当に燃えてるみたい!」
「行くぞぉぉぉ!」

 紅蓮の炎をまとったシュレンは上空へと飛び上がり、真っ逆さまに氷へと落ちて来た。

「氷よ、貴様はこの炎のシュレンと共に、焼け死ぬのだぁぁぁぁぁ―――!!!」

 物騒な事を言いつつ、シュレンは
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