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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第十三話 ファーストアラート 3
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言う通り、犯人側にしてみてもこれ以上の行動は意味をなさない。

証拠隠滅の可能性も、そもそもガジェットしか出てきていないので、今までと同じ証拠しか出てこないだろう。

だが、アスカの考えは違った。

「ガジェットはリニアレールの制御コンピューターを乗っ取っていた。オレなら最後の一手として……」

そう言い掛けた時、停止していたリニアレールがゆっくりと動き出した。

モニター越しでも、フォワードメンバーとリインが慌てているのが分かる。

「コンピューターが乗っ取られた時にウィルスを仕込まれたんだ!暴走するようにってな!」

スピードが上がる前にリインがリニアレールに飛び乗ったのが見えた。

制御コンピューターを止めようとしたのだろう。

「ヴァイス陸曹!列車のケツに付けてくれ!」

「あ?お前なにを……」

「いいから早く!」

アスカはヴァイスにリニアレールを追わせると同時に、なのはに念話を飛ばす。

『高町隊長!出撃許可を申請します!お願いします!』

『アスカ君?何を言ってるの!?』

突然のアスカの申し出に、なのはは驚いた。

アスカの次の言葉は、彼らしいとんでもない物だった。

『バリアでリニアレールに帆を張ります!空気抵抗でブレーキを掛けるんですよ!少しでも時間稼ぎをします!』

『で、でも!』

戸惑うなのは。そんな事が可能だろうか?

いや、アスカなら或いは……と考えてしまう。

『もうガジェットはいないんでしょう?だったら安全です!それに……オレにも少しはいいカッコウさせてくださいよ』

なのはを安心させる為か、最後の方は少しおどけていた。

時間がない。なのはの決断は早かった。

『危なくなったらすぐに退避するんだよ?』

『はい!ありがとうございます!』

「ヴァイス陸曹!」

「隊長の許可が出たんなら止める理由はねえわな。エリオ達が戦闘していた8両目から侵入しろ、いいな!」

念話を聞いていたヴァイスの動きも早かった。すぐにポイントを抑えて後部ハッチを開ける。

冷たい風が、アスカの長い髪をたなびかせる。

「行ってこい!」「おう!」

眼下にある列車を睨んでアスカは飛び降りた。

「ってか低い!」

バランスを崩して、ダン!と背中を強か打ち付けたアスカ。

「くぅ〜」

涙目で仰け反るアスカ。何はともあれ、リニアレールの侵入のは成功した。

「セットアップする暇もないじゃん!オレだけ変身バンク無しかよ!」

誰に文句を言っているのか、アスカがぼやく。が、状況はそれどころではない。

「デバイスのみの起動だ。いいな、相棒!」

《了解ですマスター。ダブルソードモード、起動》


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