火砲・ミサイル解説解説(日本編)その2
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「93式近距離地対空誘導弾」(240両)
種別:自走式近距離防空ミサイル・システム
全長:約4.9m
全幅:2.1m
発射重量:11.5kg
主武装:SAM-2 4連装発射機2基 (8発)
最大有効射程:5000m
93式近距離地対空誘導弾は、従来の35mm2連装高射機関砲L-90の後継として陸上自衛隊に配備された、
自走式の近距離低空目標用の簡易型ミサイル・システム。
アメリカ陸軍が運用しているアベンジャーシステムと似たシステム構成だが12.7mm重機関銃M2は装備されておらず、
発射機内にて操作員が直接操作する方式ではない。
ミサイル本体は、91式携帯地対空誘導弾(SAM-2)を流用したため、開発は車載発射機と光波FCSに限られ、光波FCSは民生品も用い、価格低減が図られている。システムの生産は東芝が担当している。陸上自衛隊で同じく使用されている、トヨタ自動車が開発した高機動車の車体をベースに、通信アンテナの前部バンパーへの移動、操縦席幌のFRP(繊維強化プラスチック)化などの改造を施した上で、車体後部の荷台に91式携帯地対空誘導弾(SAM-2)の4連装発射装置2基を搭載している。
発射装置は、発射機(誘導弾8発を装填)・観測装置・誘導装置などから構成されている。誘導弾は4連装のランチャーに収められ、これが観測装置・誘導装置類を挟むように発射装置の左右にある。照準装置は、携行式のSAM-2と同じく、スノコ状のIFFアンテナ・可視光TVカメラ・レーザー受光器・赤外線センサ・レーザー発振機からなる。
これらに加えて、
発射装置には師団対空情報処理システム(DADS)から目標の情報を受信するためのデータリンク用アンテナも搭載されている。これは主に師団の高射特科部隊に配備され、対空レーダ等の情報を集約し、対空射撃、対空戦闘に必要な情報を迅速・正確に処理伝達するための装備。
製作は日本電気。対空レーダ装置 JTPS-P14、低空レーダ装置 JTPS-P18などの対空レーダの情報を集約・処理し、87式自走高射機関砲、
93式近距離地対空誘導弾、81式短距離地対空誘導弾などを運用する対空戦闘部隊に指示を伝達する。
基本操作人員は、
班長・射手・対空警戒員の3名。射撃は、
班長がヘルメットに取り付ける目視照準具で目標を標定し、
射手が助手席にある射撃統制コンソールのジョイスティックで発射装置を指向する。可視光TVカメラまたは赤外線センサで目標を確認したら、レーザーで照準、ジョイスティックの発射ボタンで発射する。射撃コンソールは、車外に設置することも可能で、車外から遠隔操作をすることによって、発射機への攻撃に対して操作員の生存性を向上させることができる。
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