火砲・ミサイル解説解説(日本編)その2
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が刻まれている。87AWに装備されている35mm高射機関砲KDAの発射速度は2門で1200発/分、砲の俯仰角は−5〜+85度で砲塔は全周旋回が可能である。砲の俯仰と砲塔の旋回は動力装置または手動により行なわれ、動力装置を用いた場合砲の俯仰速度は760ミル/秒、砲塔の旋回速度は1000ミル/秒となっている。
使用弾薬は対空用がHEI(焼夷榴弾、重量535g)、SAPHEI(半徹甲焼夷榴弾、重量550g)、対地用がAPDS(装弾筒付徹甲弾、重量380g)である。APDSは射距離1200mで40mm厚のRHA(均質圧延装甲板、
傾斜角60度)を貫徹することが可能である。射撃は通常、20〜40発のバースト射撃が行われる。
対空用の最大有効射程は約4,000mで弾薬には近接信管が内蔵されておらず、直撃により目標を撃破する。35mm高射機関砲KDAの砲身先端には砲口制退機と共に初速測定装置が装着されており、空薬莢は機関砲の下部から排出される。弾薬は砲塔バスケット内の巨大なドラム型弾倉に対空用のものが左右各360発ずつ、砲基部の装甲ボックスに対地用のものが左右各40発ずつ収納されており、車内から自由に弾種を選択して撃ち分けることができる。
また87AWはアクティブ防御システムを備えており、砲塔上面右側に設けられているポール状のレーザー検知機が対戦車ミサイルや誘導砲弾の誘導用レーザーを感知すると、発煙弾発射機から自動的に発煙弾を発射して車体を隠蔽するようになっている。
ゲーパルトの場合は追尾レーダー・アンテナを砲塔前面に装備しており、本来はドイツ陸軍のゲパルト自走対空砲と同様の索敵レーダー、
追尾レーダー配置を理想としていたが、
ゲパルトのレーダーの配置が特許を取っていたため、それに触れない位置に設置されている。追尾レーダー・アンテナの左側にはバックアップ用の光学追尾装置が装備されており、
上から順にレーザー測遠機、赤外線暗視装置、TVカメラが並んでいる。
87AWの光学追尾装置はゲーパルトより高度なものが搭載されており、これは電波妨害環境下で威力を発揮すると思われる。なお87AWは戦闘時以外は、レーダー・アンテナが邪魔にならないように格納しておくことが可能である。格納時には捜索レーダー・アンテナのアームを砲塔の後方に倒し、追尾レーダー・アンテナも後ろを向けて90度後方に倒すようになっており、起立時には4.40mある全高が格納時には3.25mまで抑えられる。
87AWやゲーパルトのように追尾レーダーと捜索レーダーを別々に装備するメリットは、追尾レーダーにより1目標と交戦している間も捜索レーダーによって別の目標の捜索が可能となる点である。仮想敵であった旧ソ連軍が主力装備としていたZSU-23-4シルカ対空自走
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