第99話
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うして……どうして貴女がそんな場所にいるのっ!?」
「フフ―――簡単な事ですわ。”大いなる至宝”を受け継いだクロイス家の末裔として……当然の責務を果たしているだけのこと。」
「”大いなる至宝”……」
マリアベルの話を聞いたロイドは呆け
「まさかリベールに出現したという”輝く環”と同種の……!?」
ティオは信じられない表情で声を上げた。
「フフ、話が早いですわね。遥か昔、女神が人間に授けた”七の至宝(セプト=テリオン)”………そのうちの一つを、我が一族は受け継いできたのです。まあ、1200年前までですが。」
「………?」
「ワケがわからねぇんだが………」
「フフ、不幸な出来事によって女神の至宝は失われたのです。その結果、クロイス家の始祖は何としても至宝を取り戻すため途方もなく遠大な計画を構想し………このクロスベルの地に巨大な”式”を構築することにしました。」
「!?」
「巨大な”式”………」
「まさか導力ネットを使った不可解で巨大なシステム……?」
「ええ、現代の導力技術とクロイス家の錬金術を融合させて生み出された”魔導科学”………それによってようやく実現できた馬鹿馬鹿しいほど巨大な”式”ですわ。」
「”魔導科学”による”式”………」
「そ、それに錬金術って……」
マリアベルの説明を聞いたティオは考え込み、エリィは厳しい表情をし
「……そうか………そういう事だったのか。かつて”星見の塔”を建造し、”教団”に技術を提供していた錬金術師達の集団………―――あれは貴女達クロイス家の事だったんだな!?」
ロイドはマリアベルを睨んで叫んだ!
「なっ……!」
「で、でも……そう考えると辻褄が合います!」
「そ、それじゃあキーアちゃんが眠っていたあの”揺藍”というのも……」
「フフ、もちろんクロイス家が”教団”に提供したものですわ。―――彼らに侵攻対象を与え、気持ちよく働いてもらうためにね。」
「…………………」
マリアベルの説明を聞いたキーアは黙り込み
「それじゃあやっぱり”D∴G教団”というのは……」
「クロイス家の目的を達するために影から誘導された……?」
「ええ……傀儡というわけです。クク……もっとも彼ら自身にその自覚はなかったでしょうけど。」
ロイドとエリィの事あを聞いたマリアベルは不敵な笑みを浮かべた。
「フフ、おおよその背景は呑みこめていただけたかしら?―――ああ、ちなみにこちらのアリオスさんは我が一族とは関係ありませんわ。今回、わたくしたちの計画に賛同してくださった頼もしい協力者というわけです。」
黙り込んでいるロイド達の様子を見たマ
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