第98話
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…今お前達が知りたい優先すべき情報は俺達や俺の”使徒”になったエオリアの事ではないだろう。」
「!!じゃ、じゃあ……!」
「エオリアさんがセリカさんの”使徒”に………」
セリカの答えを聞いたエリィは目を見開き、ティオは信じられない表情で呟いた。
「それで、キーアは!?」
セリカの答えを聞き終えたロイドは真剣な表情でセシルに尋ね
「アリオスさんに連れて行かれたそうですが……」
ロイドの言葉に続くようにエリィは尋ねた。
「ええ、あの白い制服を着たアリオスさんが一人で来て………『迎えに来た』って声をかけたらキーアちゃんも頷いて………」
「………私とセリカ様でキーアさんを連れて行こうとする”風の剣聖”を撃退しようとしたのですが……キーアさんが自分の意志で行くので、”風の剣聖”と争わないでとおっしゃり、強く希望されたので………申し訳ございません。」
「え………」
セシルとエクリアの答えを聞いたロイドは呆け
「そんじゃキー坊は自分からついてったんスか?」
ランディは目を丸くして尋ねた。
「ええ……私達にはそう見えたわ。でも、あなたたちに無断でというのも変だったから止めようとしたんだけど……『大丈夫だから』ってキーアちゃんに言われて………それで警戒してたツァイト君も大人しくなっちゃって………」
「そういえば……ツァイトがどこにもいません。」
セシルの話を聞いたティオは周囲を見回して不安そうな表情をした。
「2人がいなくなってからフラリと出ていっちゃったの。ひょっとしたら2人を追いかけたのかもしれないけど……」
セシルの説明を聞き終えたロイド達は黙り込み
「……どういうことだ?」
「シズクちゃんのことで約束でもあったのかしら……?」
それぞれの顔を見合わせた。
「私もそう思ったんだけどどうもそうじゃないみたいで………ミシュラムに行くような事をアリオスさんが言っていたし。」
「ミシュラム……?」
「ええ、ボートの用意はできているって……つまりミシュラムに行くということよね?」
不思議そうな表情をしているロイドにセシルは頷いた後真剣な表情で尋ねた。
「……ここ数日、ミシュラム方面は完全に営業停止しているはずだわ。そんな所にわざわざ……?」
「チッ……やっぱ普通じゃねえぞ。」
「追いかけましょう、ロイドさん。」
「ああ……何とかボートを調達しよう。セシル姉、ゴメン!とにかく追いかけてみるよ。」
「ええ、気を付けて。……アリオスさんもキーアちゃんもいつになく真剣な目をしていたわ。多分、よほどの事情があると思う。」
「わかった……!」
「とにかく追いついてその事情を聞かないと………!」
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