機動戦艦ナデシコ
1416話
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ね。あー、羨ましい。こっちだとゲキガン馬鹿が多すぎて困ってるのよ」
「ありゃ、ユキナちゃんはそのゲキガンガーいうアニメ嫌いなんか?」
「そうよ。お兄ちゃんもなんであんなアニメに一生懸命になっているのかしら」
心友事件から30分程。
現在コンテナの中は奇妙な程に友好的な雰囲気が漂っている。
ここにいるのが、木連と地球の討伐軍から派遣された人員、そしてシャドウミラーという面子が揃っているとは思えない程に。
普通なら、エリナや俺達はともかく木連は賊軍側なのだから、戦いになってもおかしくないんだが。
いや、そうならないように色々と手を打ってきたんだから、敵対されたら困るんだが。
そんな訳で、白鳥の相手はヤマダに任せて俺達は少し離れた場所で情報交換……という名のお茶会を開いていた。
まぁ、情報ってのは何気ない会話からでも結構得られるものだ。
神楽坂や桜咲、近衛には無理でもネルガルの会長秘書という立場にあるエリナなら、そのくらいは容易にやってのけるだろう。
俺も勿論駄目な方なので、特に情報を集めようとかは気にしないで少し離れた場所で本を読んでいる。
ゲキガン組に入る気にはなれないし、かといって女同士の話に割り込む程に命知らずでもない。
……まぁ、でも聞こえてくる話の内容で、多少の情報は得られたけどな。
木連にいる全員がゲキガン好きって訳じゃないのは、ユキナを見れば明らかだろう。
つまり、前に予想したように一定数はゲキガンガーを好まない奴がいる訳だ。
それが具体的にどれくらいの人数かは分からないが……これは重要な情報になるだろう。
ともあれ、そんな風にそれぞれ話が続いていき……やがて1時間程が経ち、エリナが口を開く。
「今日のところはそろそろお開きにした方がいいんじゃない? ユキナや白鳥さんは明日も忙しいんでしょうし」
その言葉に、ユキナは我に返ったように時計を探すが……そもそも白鳥の部屋にやって来た時に強引にこっちに連れてこられたのだから、時計を持っている筈もなかった。
腕時計の類をしていれば話は別だが、そういうのもしてないみたいだし。
PDAの類も持ってきていないらしく、全く時間が分からない状態になっている。
まぁ、コンテナの中に木連の時間に合わせた時計を置いてあるので、その辺は問題ないが。
その時計を見ると既に午後10時を過ぎており、確かにそろそろ帰った方がいい時間にはなっていた。
「む、それもそうですね。ユキナもそろそろ寝させないといけませんし」
「ちょっ、お兄ちゃん!? 私はまだ寝るような時間じゃないわよ!」
「そうか? 子供はもう寝てもいいだろ? それにゆっくりと眠らないと大きくなれないぞ」
「ムカムカ! そんなのお兄ちゃんに関係ないでしょ! 私はもう
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