―時計塔の戦慄―
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デュエル・アカデミアの夜10時、俺はいつものデュエル場に立っていた。
先日の、プロリーグによる亮VSエドのデュエルの折に発表された、エドのデュエル・アカデミアへの……いや、俺への挑戦。
ナポレオン教頭は、喜んでエド側の申し出を承諾した――エドが勝ったら(一応)デュエル・アカデミアの生徒であるエドの宣伝に、俺が勝ったらデュエル・アカデミアの生徒の宣伝になるため、ナポレオン教頭に断る理由は無いのだろう。
エド側の条件は、出来るだけ一目のつかない深夜にデュエルを行うことだった。
……エドの真意は全く分からないが、十代と亮の件もある為に、挑んでくるならば俺は受けて立つという選択肢しかない。
そして、例の放送でエドが言ったことで気になることがもう一つある……エドの父のことだ。
カードデザイナーのフェニックス氏と言えば、このデュエルモンスターズ界では少し有名な存在で、人気なフェニックス氏がデザインしたカードは人気が出ていたのだが……ある日、何者かに殺されてしまうという痛ましい事件があり、フェニックス氏のカードが出ることは無くなった。
エドが使用していた《D−HERO》シリーズは、氏の最後の作品であったという……そしてそれを、息子であるエドが受け継いだのだ。
逆に《機械戦士》というと、一般的には彼の作品だというのは、あまり知られてはいない。
俺も、三沢が調べてくれる前までは知らなかったものだ。
……しかし、《D−HERO》と《機械戦士》に、描いている人が同じなら見当たる筈の共通点などが、何も見当たらない。
強いて言えば、全体的にステータスが低めなことは共通しているが……それは関係ないだろう。
影丸理事長が言うには、実体化も出来ないぐらいの弱めの精霊の宿っているらしい……俺のデッキの《機械戦士》。
深読みに過ぎると自分でも思うが、《機械戦士》は氏の作品ではなく、何か秘密があるのではないか。
もしかしたら、エドは何か知っているかも知れない。
「……大丈夫、遊矢?」
デュエル場の外にいる明日香から、ずっと考え事をしている俺に心配そうな声がかけられた。
「ああ。ちょっと考え事してただけさ」
デュエルをする俺の他には、三沢と明日香の同行が許された。
デッキの調整を手伝ってくれたこともあるので、同行させられて良かったことは良かったのだが、中等部であるレイが断られたことが残念だった。
「相手はD−HERO……エド相手に勝機はあるか、遊矢」
「もちろん、と言いたいところだけどな……」
俺の亮への勝率は三割……そしてそれを、D−HEROをメインになってからのエドはほぼ完封したと言って良い。
そんな相手に、俺は一体勝てるのか……いや、勝たなくてはならない。
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