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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―時計塔の戦慄―
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ニョール十代、休学中だった筈でーは……ってそんなことよーり、コレはシニョール遊矢とシニョールエドとデュエルなノーネ! シニョールエドもなんとか……」

「別に良いんじゃないか?」

 ジャッジであるクロノス校長代理の意見も、エドのまさかの一言によって意味をなくした。
別に良いということは……

「二対一の変則タッグデュエルだ。もちろん僕は一人で良い。……わざわざリベンジを申し込むぐらいだ、自信はあるんだろうな」

「もちろんだ! 話が分かってありがたいぜ!」

 エドの申し出に十代はありがたく応じ、どこから持ってきたのか分からないが、デュエルディスクを構えてデュエル場の俺の横へ並ぶ。

「しか〜し、オシリス・レッドであるシニョール十代が乱入する〜と、特に教頭が黙っていないノーネ……」

 ナポレオン教頭は、前のクロノス教諭以上のエリート偏重主義であり、オベリスク・ブルーに配置されたアイドル養成所を初めとする、今年から導入されたことを見ても分かるだろう。
近々、オシリス・レッド自体の取り壊しを考えているとか、いないとかという噂も流れている……らしい。

「それは俺がなんとかします」

 クロノス教諭の発言を受けて立ち上がったのは三沢。
どのような方法を用いるのかは分からないが……なに、三沢ならば問題ないだろう。

「任せたぜ、三沢」

「任せてくれ……明日香くんは、ここで俺の分まで応援を頼む」

「え、ええ」

 明日香に自分の分まで応援を頼み、三沢はデュエル場を出て行く……後でお礼に何か奢ろう。

 実際、ここで三沢の行動はありがたかった。
デュエリストとしては少し認めたくないが、十代が入ってくれれば勝率はグンと上がる。

「ま、まあシニョールエドが許してくれればきっと問題ないノーネ……三人とも、準備は良いノーネ?」

「ああ」

「待ちくたびれたぜ!」

「いつでも」

 クロノス教諭の、どちらかと言うと自分に言い聞かせているような質問に、俺たちは三者三様の答えを返す。
さっきは十代のせいでお流れになってしまったが、再び宣言しよう……デュエルの開始を。

『デュエル!』

エドLP8000

十代&遊矢LP8000

「先攻は俺からだぜ! ドロー!」

 デュエルディスクが最初のターンプレイヤーに示したのは、十代。
カードが見えなくなった時の事が嘘のように、元気良くカードを引いた。

「俺は《E・HERO スパークマン》を召喚!」

E・HERO スパークマン
ATK1600
DEF1400

 十代の初手に召喚する可能性の高い、雷を操る光の特攻隊長、スパークマン。
下級E・HEROの中では、まあまあなステータスを誇っている。


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