精神の奥底
59 不機嫌な空
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ら、好戦的な本性をより剥き出しにしてみせた。
これがスバルにとってのスイッチだった。
すると首筋から目にかけてのラインに回路図のような模様が浮かび上がり、スバルの肉体も電波変換に向けて待機状態に入った。
左腕にトランサーを装着し、ウォーロックの意思に呼応して現れたポップアップをタップする。
そして拳を固く握って構え、ジャミンガーたちを睨みつけると、変身コードを叫んだ。
『電波変換!星河スバル!オン・エア!!!』
左手を高く突き出し、青緑色に輝く稲妻を帯びた竜巻を巻き起こすと、敵と同じく戦うための姿へと変わる。
ウォーロックの精神とシンクロすることで、地球人であるスバルの肉体を一時的に電波空間に適応させる。
その上でウォーロックの身体はスバルの潜在的な資質と自身の力を最大限に引き出すのに適したスーツとなり、スバルの肉体を包み込む。
「バカな!…ロックマンだと!?」
「1人だけじゃなかったのか!?」
濃紺のアンダースーツにライトブルーを基調にしたアーマーを身に纏い、赤いバイザー越しでも分かる芯の通った眼差しとウォーロックの頭部がそのまま装着された左手がジャミンガーたちに対して逆に恐怖を与える。
その姿こそ、星河スバルのもう一つの姿にして、半年前のFM星人の侵略から地球を救った英雄、シューティングスターロックマン=流星のロックマンだった。
『私たちもいくよ!電波変換!!響ミソラ!オン・エア!!!』
それと同時にミソラもトランサーを左腕に装着して、ギターを構えて弾き鳴らす。
その光景はスバルのものと違って、かなりファンシーだった。
まるで楽譜から飛び出したような音符たちが飛び回り、ミソラを包み込む。
赤みの混じった髪から一瞬で澄み渡った金色の髪に、そして普段愛用しているギターもハープと融合して変化する。
「ロックマンとハープ・ノート……なるほど」
安食は予期していなかった侵入者の正体がシューティングスター・ロックマンとハープ・ノートであったことを一瞬驚いたようだったが、すぐにその理由を把握した。
スターダストの気配を感じ取ったからだ。
そしてハープ・ノートはロックマンと個人的な交友があるとは予想出来ていたから、それについてきた。
安食は自分たちの計画を潰そうとするスターダストやディーラー、そしてサテラポリスの尖兵でないことを何処か安心した。
だが自分たちの存在を知られたからにはやることは一つだけだった。
「やれ」
いつものように部下に命令し、自分は必要な機材を運び出すべく奥の部屋へと向かう。
「いくぞ!!」
ロックマンとハープ・ノートは彼らが何者なのか分からないことと、実に数ヶ月のブランクがある状況に多少の不安を覚えつつも、自分の体が覚えている感覚を頼りに戦闘に突入
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