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流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
59 不機嫌な空
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かった予想は確信へと変わっていく。

「それに我々が何かも分からないのに、ここまで辿り着くとは…誰かヘマでもしたのかな?」
『おい、スバル。気をつけろ…コイツ、ヤバイぞ…』
「うん…」

自分たちはウォーロックが感じ取り、ミソラ、そしてその友達のスズカを救った『もう一人のロックマン』の存在を知っているような素振りを見せた男たちの足跡を辿ってここまで辿り着いた。
その男たちは今、ニホンを筆頭に世界中を混乱に導いたデンサンシティと才葉シティ、エンドシティなどのインターネット障害を引き起こした事件と関わっているような言動を見せていた。
これだけの条件でも、ある仮説を立てるのは容易だ。
インターネットダウン、更には学校襲撃といった犯罪を行っている集団が存在し、その集団と裏で人知れず戦っていたのが『もう一人のロックマン』であるということ。
そしてスバルがその存在を認知するキッカケとなったウォーロックが感じ取った気配、占領された学校からスズカたちを助け出したものが、この集団と『もう一人のロックマン』との戦いの一部にすぎないということだ。
冷や汗を垂らすスバルを尻目に、安食はスバルたちがここに来るキッカケとなったカフェで会話していた男を呆れた顔で見ている。

「……あれは…銃?」

ここまでの仮説、そしてこの数秒のやり取りだけでも、彼らが褒められた集団ではないことは疑いようがない。
そしてスバルの目にはそれを根拠ともなるものが飛び込んできた。
本来なら本を読むために使うはずのテーブルの上に並べられたベレッタM92、もう仮説が当たっていようとハズレていようと彼らが犯罪集団であることは決まりだ。

「見られてしまったからには残念だけど、グッバイ」

安食のその一言を引き金に黒服たちは紫色のカードを取り出した。

「あのカード…」

スバルが未明にUXプラザで拾ったものと同じ形状をしている。
各々がトランサーに挿入すると、スバルたちが一番恐れていた言葉を呟いた。

『電波変換……』

「!?…ジャミンガー…」

目の前をオーロラのような波が通り過ぎたと思うと、そこには既に黒服の男たちはいなかった。
そこに立っていたのは、不気味なマスクと戦闘用の電波スーツを纏った文字通り『怪人』だった。
ジャミンガーだ。
一瞬、背筋に悪寒が走って身動きを封じられたスバルだったが、正体が自分の知っているものであったということが恐怖を打ち払い、誰よりも最初に動き出した。

「委員長は隠れて!ミソラちゃん!いくよ!!」
「うっ…うん!」

スバルはルナを素早く図書室の外へ誘導すると、ミソラとともにジャミンガーたちの前に立つ。

『ヘッ!久しぶりに暴れるとするか!!』

月を見た狼のように、ウォーロックは爪を研ぎなが
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