ヘルズインフェルノ
[3/16]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
なのはの父さんは助かったんだよ!? それならリニスも……!」
「高町士郎の場合は多くの条件が重なった結果、正真正銘の奇跡が起きただけ。なまじ助かった例があるからそんな考えが出ちゃうのは、私もわかるし仕方ないと思うけどさ……。とにかく高町家がおかしいだけで、サバタ様が言ってたようにアンデッド化したらもう救いようがないんだ」
「ッ……! そ、そうだ……月下美人の力を使えるようになれば、もしかしたら……!」
「いやいや、あんた月の一族じゃないどころか、月光仔の血も引いていないじゃん。流石に月下美人へ昇華するには無理があるっつぅの」
「じゃあマキナが昇華してよ! シャロンが月下美人になれたんだから、マキナだってなれる可能性はあるでしょ!?」
「いきなり無茶言うなぁ!? 私の慈愛なんてたかが知れてるし、むしろ狂気の方が強いんだから昇華なんて夢物語だっての!」
フェイトの無茶振りを聞いて、マキナは半ば怒った様子で反論。しかし一方で、
「(ん〜アタシは姉御が思う程、慈愛が弱いとは思えないんだが……こういうのは自分じゃ気付きにくいものなのかな)」
アギトはずっと傍で見ていたからこその意見が浮かんでいた。そんな事は露知らず、マキナはクローをがむしゃらに振るうリニスの真正面に立ち、際どい所にスウェーで回避しながらナイフで応戦し続ける。一向に当たらない事にしびれを切らしたリニスが一際大きな唸り声を上げた次の瞬間、ゲル状の液体を口から放出してきた。
「のわぁっ!? 吐しゃ物はマジ勘弁!」
生理的嫌悪感による反射横跳びで辛うじて回避が間に合ったマキナだが、そのゲルが地面に付着した途端に何かが溶けるような音とツンとくる臭いが発せられ、背筋に冷や汗が流れる。
「うへぇ、気持ち悪い。これは粘度が高すぎてゲル状になったホルルン液かな? グールのより暗黒物質の濃度が高いから、触ればただじゃ済みそうにないね」
「(ま、こんな気持ち悪いの、わざわざ触る気にもならないけどな)」
「同感。人をゲロインならぬゲルインにしようとするなんて頭にカチンと来たよ!」
少々険しくなった表情でマキナはレックスをデザートイーグル形態に変え、弾倉を撃ち尽くすまで交互に銃撃を放つ。即座にリロードして連続掃射後にPSG1形態で撃ち抜き、後方へ弾き飛ばす。更に追撃を仕掛けるべくマキナは敵の傍まで跳躍して至近距離での連続射撃、懐に入り込むと蹴りで敵の体を浮かせてから狙撃銃の一撃をお見舞いする。
全身のありとあらゆる場所を撃たれたリニスは五体投地で地面に叩きつけられてもなお立ち上がろうとしたが、あまりの攻撃速度に再生が追いつかず、その場に膝をついて息切れしていた。
「あんたも誰かのせ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ