暁 〜小説投稿サイト〜
リリなのinボクらの太陽サーガ
ヘルズインフェルノ
[11/16]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ィッシュの形態をワイヤーのような光で繋いだザンバー二刀流にした次の瞬間、

―――風の音と共にフェイトの姿が消える。

「なにっ!?」

否、消えたのではない。ミッド式ゼロシフトと彼女自身の超高速移動を駆使し、音速に匹敵する速度で動いているため、視界に映らなくなっただけである。狙撃手として目が鍛えられてあるマキナでも、これだけ距離が近いと辛うじて彼女の輪郭が見えるぐらいだった。

そしてその速度から繰り出される斬撃は一撃の威力こそ低いものの、一秒間に十数回という途切れる事の無い波状攻撃で重機関銃をはるかに上回る破壊力を敵に与えていた。しかもその攻撃を当てる箇所を胴体の一ヵ所に集中させているため、いくら頑丈と言えども限界はあった。

ピシッ……!

「ッ! まさか我が棺桶スーツにヒビを入れるとは……!」

「ヒビ程度で終わると思わないで! お前が倒れるまで何度も斬り続けてやる!!」

「ぐ、ぐぬぅ……これほど速くては手も足も出ない。このままでは負けてしまう――――――――――なぁんてことはないわぁああああ!!!」

「なッ!? きゃぁあああああ!!!!」

わざと追い詰められたように見せたライマーが怒号を上げた次の瞬間、自らの周囲に炎の竜巻を発生させ、至近距離で攻撃していたフェイトが巻き込まれてしまう。全身を焼かれる痛みで悲鳴を上げるフェイトは生存本能で抜け出そうとはするものの、逃げようとした方向に新たな火柱を作られてしまい、炎から出られずにいた。

「全身丸焼きにされる気分はどうだ? 形式は異なるが、まるで自分が浄化されているみたいだろう? ふっはっはっは!」

「ぐ……! うぁあああああ!!!」

苦しみもがくフェイトの声を、ライマーは愉しそうに笑いながら聞いていた。彼女だけではなすすべが無いこの状況だが、この場には彼女の味方が“一応”いた。

「知ってる? 世の中には向かい火という消火方法があるんだって。まぁ何が言いたいかっていうと……炎は炎で打ち消す事が可能なのさ!」

「(行くぜ、姉御! アタシらの力、派手にかまそうぜッ!!)」

「オーケー、アギト! 同じ属性だろうとやり方次第で通用すると証明してあげる! トゥルードリーム!!」

青色のビームとアギトの炎が渦を巻いて同化した烈火の如き砲撃がフェイトを閉じ込めている火柱を貫通、豪快に吹き飛ばす。更に砲撃は火柱の先にいたライマーにも直撃、ヒビが入っていた箇所に当たった事で棺桶スーツは耐久限界を迎え、打ち砕かれた。炎を操るイモータルだからこそ今の光景には驚きを隠せず、同時にこの事をやり遂げたマキナ達の力を前にして喜びの表情を浮かべていた。

「面白い、面白いぞ! それこそが私も魅入った炎の輝きだ!」

「変態の戯言は無視無視……
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ