第25話
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教科書的な知識ではなく、もっと実のある情報をよこせ。」
向かい側の席でマキアスの説明を聞いていたユーシスは呆れた表情で指摘した。
「ぐっ…………」
「えっと、ヘイムダルは16の街区にわかれてるんだ。それぞれが地方都市並みの規模を持っているんだけど……帝都全体の人口は80万人を超えているって話だね。」
「80万……想像もつかんな。」
ユーシスの正論を聞いたマキアスが唸り声を上げて黙り込んでいる中マキアスの代わりにエリオットが説明し、説明を聞いたガイウスは目を丸くした。
「たしかゼムリア大陸でも最大規模の都市だったわね?」
「ええ、近隣諸国でいうと、巨大貿易都市として知られているクロスベルですら50万人……南にあるリベールの都も30万人くらいだったはずです。」
「さすがは二大国の首都って所ね。」
アリサの質問に答えたエマの話を聞いたレンは静かな表情で呟いた。
「そう言えば……レンはリベールのどの地方の出身なんだ?」
その時レンの出身場所が気になったマキアスは不思議そうな表情でレンを見つめて訊ねた。
「レンの故郷?レンの故郷は”ロレント地方”よ。」
「ええっ!?ロ、”ロレント地方”!?い、意外……レンって、都会の女の子って感じに見えるからてっきり出身は王都かボースあたりかと思っていたわ………」
「そのロレント地方はどういう所なんだ?」
レンの答えを聞いたアリサが驚いている中、初めて聞く単語が気になったガイウスはリィン達に訊ねた。
「”ロレント地方”というのはリベールの地方都市の一つで、主要な産業は農業と七耀石の採掘である事から、リベールの他の地方都市と比べるとあまり栄えていないんです。」
「ま、はっきり言って田舎よ。生活で使っている導力関係のものといったらせいぜい灯や通信、後はストーブくらいだもの。でもその代わり田舎特有である人々同士の連帯感が強いから、他の地方都市と比べたら町のみんなの仲はとってもいいわよ♪」
「ハハ……まるで俺の故郷――――ユミルのような所だな……」
エマとレンの説明を聞いたリィンは苦笑した後懐かしそうな表情で自分の故郷を思い出していた。
「確かにロレントは田舎だったね。だけどあまり導力に頼らない生活をしていたお陰で”リベールの異変”が起こった時も、導力が使えない状況の割にはほぼ普段通りの生活をしていたね。」
「”リベールの異変”……2年前にリベール全土で起こった”導力停止現象”ね。」
「確か私達B班が最初に行った特別実習地―――パルム地方も”異変”の影響によって、”導力停止現象”に陥っていたそうですね……」
「原因はリベールに突如現れた謎の浮遊都市だったとの事だよな?」
「ああ
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