第37話 リトライ
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俺が言った通りそういった新参者が現れたりする可能性もある。だから前回ラブライブ!に出場した上位グループも気を抜くことができないのだ。
「で?結局どうするわけ?私たちは」
「え?どうするも何も出場するんじゃないのかにゃ?」
真姫の質問に凛はさらりと応える。
まぁ確かに凛の言う通りではある。前回もう少しのところで出場を逃したため、今度こそはという意気込みを感じる。
皆がみんな言葉にはしないけれど、目つきや態度やらで出場したいという気持ちを感じる。
希が適当にサイトを開いていると、「ん?そういえば...」と何かに気づいたような言い方をする。
「本選に勝ち進むためにはそれぞれの地区予選を優勝せなあかんのでしょ?」
「そ、そうね」
「っていうことはウチらがラブライブ!に出場するためにはあのA−RISEに勝たなきゃアカンってことなんよね?」
瞬間、俺らの中で戦慄が駆け抜ける。
さっきまで海未に力説していた花陽もその事実に気づいた瞬間膝からガタンと崩れ落ちた。
そうなのだ、全国で一番の人気を誇るA−RISEは東京予選枠に入る。他にもA-RISEの人気で若干埋もれてしまっているが、それでも全国トップクラスのスクールアイドルが二組も東京予選枠に含まれている。
つまりはとてつもない激戦区。
いくら人気があるグループでも、そうでもないグループでもA-RISEを倒すのは苦戦を強いられるだろう。
「あ〜!もう最悪〜っ!!」
「またとないチャンスではありますけど...A-RISEと考えると厳しいものがありますね」
「ああぁぁぁぁっ!お、終わりました...」
「まぁ、無茶よね。A-RISEに勝つなんて」
A-RISEよりも人気を得るということはどれくらい大変かはここにいる全員が重々承知だろう。
ず〜んと重く沈んだ音ノ木坂の屋上。向上心の高い絵里でさえもどのくらい厳しいのかわかっているからすんなり『そんなことない』と言えないのだろう。
「こうなったら全員でA−RISEと交渉するにゃ」
「そんなことできるわけないじゃないですか。それにまだ諦めるのは早いです、まだ何もしていません。」
「そうね、海未の言う通りだわ。やる前から諦めてたら何も始まらない。エントリーするのは私たちの自由なんだし、出てみてもいいんじゃないかしら?」
流石園田海未と絢瀬絵里。
何が起ころうと、仮令μ`sがこうして勝てないと悟ってテンションが落ちつつあるこの空気を何とかモチベを上げようとしてくれている。
流石だ。
「まず私たちは後ろ向きなことを考えるよりも先に私たちがやるべきことをするの
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