第三十二話
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、先のダンジョン内での戦いを見ていても全員信用に足る戦いっぷりだった……アリシャを除く、だが。
どうせ別れても、中層ダンジョンで腐っているだけなのだから……この不思議な縁から入っても良いか――
「ちょおっと待ったぁ! オレはまだ認めて無いぜ!」
話し合っている俺とアリシャの間に、クラウドの騒がしい声が挟まれた。
「ちょっとクラウド、邪魔しないでよ! 二人も何とか言って!」
アリシャが残る二人……ヘルマンとリディアに助けを求めるが、ヘルマンは食事も終わって本を読み始め、リディアはクスクスと微笑みを返すだけだった。
「だったら、どうすれば認められるんだ?」
「へっ。聞いてくるたぁ、良い度胸じゃねぇか!」
そう笑ったクラウドは、メニュー画面を操作し始めた。
そして、俺の元へ一つのシステムメッセージが届いた。
そう、デュエルの申請メッセージ……!
「入団テストだ! オレとデュエルしろ!」
クラウドはそう言うと、デュエルをするためだろう、店外へ出て行った。
……まだ俺は、入るとも入団テストを受けるとも言ってないのだがな。
「クスクス……まったくクラウドはねぇ……で、どうするのショウキくん。受ける?」
「もちろん……アリシャ」
「へ?」
突然矢面に立たされたアリシャは変な声で聞き返して来たが、別に構わずこちらの用件を伝えておく。
「さっきの申し出、嬉しかった。良ければ入団させてもらって良いか?」
「……もちろん、大歓迎!」
俺の答えを聞いて、表情がまたも明るくなるアリシャが眩しくて直視出来ず、すっかり放置していた俺の分のジョッキを飲み干した。
「……まずっ」
……お茶とジュースが、混沌に混ざり合ったものになっているということを忘れていた……
ちょっと口の中が嫌な感じに包まれたものの、気合いを入れて俺は店外へと向かった。
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