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Three Roses
第九話 若過ぎる死その八

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「森の中に隠せばいいのです」
「多くの動きの中に」
「それを隠し」
「そしてですね」
「あの方々に動いて頂くのですね」
「そうしましょう」 
 こう同志達に話した。
「ここは」
「はい、それでは」
「我々があの方々の援護をしましょう」
 同志達に言った。
「隠しそして」
「そうしてですね」
「ロートリンゲン家の方々の思われる通りに動いて頂く」
「そうした環境を整えますか」
「ここは是非」
「そうしますか」
「そうしましょう、目的は同じです」 
 彼等とロートリンゲン家のそれはというのだ。
「マイラ様を女王に推戴するという」
「そうですね、それではです」
「我等はロートリンゲン家に協力しましょう」
「旧教徒の力の回復です」
「それに務めましょう」
「そしてです」
 司教はさらに言った。
「セーラ様とマリア様にはです」
「一刻も早くですね」
「それぞれの嫁ぎ先に行って頂きますか」
「お二方も我等の障壁ですから」
「マイラ様が女王になる為の」
「最大の障壁はマリー様ですが」
 それでもというのだ。
「それはお二方も同じ、では」
「それではですね」
「お二方には早いうちにですね」
「それぞれの嫁ぎ先に行ってもらう」
「そしてこの国から去って頂きますか」
「この国にいなければ」
 司教はその目をだ、ここで光らせた。
 そしてだ、こう同志達に言った。
「全く違います」
「この国の王になるには」
「やはりこの国にいることが大きいですね」
「王位継承を持っておられても」
「この国にいなければ違いますね」
「地の利は王位についても同じです」
 戦いや普通の政治と同じくとだ、司教は言う。それはこの世の政治というものを熟知しているからこその言葉だった。
「この国、特に王宮にいなければ」
「それだけ玉座に遠い」
「そして足場もない」
「それならばですね」
「王位継承権を持っていなくても」
「恐れることはありません」 
 全く、というのだった。司教も。
「ですから」
「それで、ですね」
「お二方には行って頂く」
「そして、ですね」
「障壁は出来るだけ取り除く」
「このことについては我等も動きますか」
「このことは我々が動いてもです」
 大公にその動きを観られてもというのだ。
「それでもです」
「よいことだからですね」
「少なくとも表面上ではお二方にとって」
「だから大公も反対出来ない」
「そうなのですね」
「そうです、むしろそうして派手に動けば」
 それ自体がというのだ。
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