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陸軍兵士が誤って海軍鎮守府に移籍させられてしまったようです
海上戦の幕開け
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に立つことは不可能だからな。そしてその機械は先程の砲撃が直撃し機能が低下、水面に立つことはまだできるが砲弾を避けられる程の速度はもう出せないだろう

「これで簡単には避けられませんね?」

してやったといった笑みを浮かべる榛名に苦笑い気味に微笑を返す。確かにこの状況はまずい。生憎速度を下げないよう防具等は着けてきていない。そんな耐性のない状態で更に避けにくくされてしまってはこのまま戦闘を続けるのは厳しい

「…確かに難しそうです。なので、逃げさせてもらいます!」

「なっ!?」

「海の中に!?」

足元に取り付けている機械を取り外すと浮く力を失った俺の体は呑み込まれる様に飛沫を上げ海の中に落ちる。予想していない俺の行動に長門たちが声を上げるが水中ではよく聞こえない。取り敢えずこの場から離れなければ


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「(…孤島付近でよかった)」

海水が滴る重い髪を掻き上げ濡れた煙草に火を着ける。取り敢えず近場の孤島に上陸できたのは良かったがそう長くは持たない。今は海中を探している長門たちは近い内にこの孤島に目をつけ砲撃を開始し始めるだろう。それよりも早くこの場から離れなければ孤島と共に海の塵になりかねない

「…優聞こえるか?」

『…おぉ、聞こえてるぞ』

口に咥えている煙草を手に持ち無線に声をかける。数秒ノイズ音が響き優の声が聞こえ始める。

「戦況が少し変わった。今どこにいる?」

『今ちょうど艦娘達が見える孤島についたんだがその艦娘達の様子が少し可笑しくてな、海の中を探してるみてぇなんだ』

「艦娘の様子についてはまた後で話す。それより大分遅かったな」

『ちっと李悠の方に回っててな遅くなって悪かった。それで俺と未浪はどうすればいい?』

遅いと思ったら李悠の方に回っていたのか。それでは責めることはできない。

「理由があるなら気にしなくていい。取り敢えず優お前はそのまま艦娘の動きを監視していてくれ。未浪には装備のおいてある岩陰に向かってくれと伝えてくれ。俺の足の機械が壊されたから取りに行かなきゃならない」

『わかった伝えておくぜ。機械を取り付けたらまた連絡してくれ』

了解と返し無線を切る。取りに行くと言ってもこの孤島から置いてある岩陰までは少しばかり離れてる為時間がかかる。その間に李悠の方に回られないよう祈るしかない

「(…いつ砲弾が飛んでくるかもわからないし早めにここを離れなきゃな)」

危険な場所は早々と離れるのに越したことは無い。それに李悠の方に向かわれては更に戦況が悪くなるしな。そんな事を思いながら吸い切れた煙草を地面に押し付け早足で岩陰へと歩き出した


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