勝者は?
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だけね」
心配していたこととは異なり、以前レオンが交換留学で人魚の踵を訪れた際に、彼がウェイトレスをしていたことを覚えていたから声をかけたようだった。てかレオンはもう少し言葉何とかしないとバレちゃうんじゃ・・・
「へぇ!!名前は何て言うの?」
「リンです」
「リンちゃんかぁ!!いい名前だね!!」
「そう?」
なんかナンパされてるような会話になりつつある男性とレオンの会話。ちなみに俺とレオンはウェイトレスの間、男だとバレないように偽名を使うことになっている。レオンは今名乗ったリンで俺はルリとなっている。名前の由来は、レオンとリオンさんのスペルが同じなため、レオンをリオンと読ませてオを抜いてリン、俺はシリルのシを抜き、逆から読んでルリとなっている。
「ねぇ、早く注文してくれない?長いんだけど」
「あぁ、ごめんごめん」
これ以上一ヶ所で止まっていると数が稼げないと感じたリンはズバッとお客さんにそう言う。あんなにはっきり言っていいのかな?俺たちには勝つしか選択肢ないのに・・・
「この料理を運んでほしいウェイトレスって誰でもいいの?」
「うん。あ!!私じゃなくてもいいよ?悲しくなるけど」
注文を受けたところで本日限定、料理を運んできてほしいウェイトレスについて質問されているリンは、ソフィアがウェンディたちに教えてくれた助言のもと、そんなことを言っていた。なんか違う気もするけど・・・いけるかな?
「じゃ、リンちゃんで!!」
「えぇ、めんどくさ・・・まぁいいけど」
言葉ではやる気無さそうにしているが、顔は嬉しそうに赤くさせ、目線を反らすテクニックを見せたリンは、受けた注文を繰り返し、厨房にそれを届けに戻ってくる。
「いきなり来たね」
「ブィ」
早速指名を受けた彼に声をかけると、静かにピースを作って前を通りすぎていく。あいつあのままのキャラで人気出そうな気がするけど・・・狙ってんのかな?
「すみませ〜ん」
「は〜い!!」
一人リンの行動について考えていると、今度は女性三人組のお客さんから声をかけられたので、今度こそはと駆け足で注文を取りに行く。
ツルッ
「うわっ!!っとと」
しかし、今俺の履いているのは上げ幅が低めのヒール。慣れない靴に足がもつれそうになるが、なんとかバランスを整え踏み留まる。
「だ・・・大丈夫?」
「はい!!大丈夫です!!」
「急がなくていいからね」
「ケガしないようにね」
転びそうになった俺の姿を見て、声をかけてくれる女性たち。何もないところで転びそうになったから、すごく恥ずかしくて思わず頬を赤らめる。もっと気を付けないとまずいな・・・運んでる最中に転んだらシャレにならないぞ。
「えっと・・・ごく・
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