勝者は?
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シリルside
「マジで大丈夫かな?これ」
まもなく開店とあって細かな準備も無事に終え、後はお客さんを迎え入れるのを待っている状態。ただ、ギルドの前にはすでにたくさんの人々が列を成しており、今一度自分の衣装が変じゃないか不安な気持ちになっている。
「気にしすぎだ。充分似合っているぞ」
「喜んでいいのか何なのか・・・」
隣で黒のビキニに白のエプロン着けているカグラさんがそう言うが、嬉しいのか嬉しくないのか複雑だ・・・だって男なんだもん。
「やるからには全力でやる」
「レオンには負けられない!!」
テンションだだ下がりの俺とは違い、レオンとシェリアはやる気満々だ。特にシェリアは、本気モードのレオンに負けられまいと、気合いを入れまくっている。
「シリル!!一緒に頑張ろうね!!」
「そ・・・そうだね・・・」
よく見たらやる気充分なのは彼らだけではなかった。隣に立っているウェンディも、みんなに遅れまいと戦う意思があるようだ。
「フフッ、一位になってシリルちゃんたちに何着せようかなぁ」
彼らがやる気に満ち溢れているのは、もしかしたら彼女が原因なのかもしれない。銀髪のサラサラとした美しい髪を手櫛でほぐしながら、明日から一週間俺やレオンにどんな水着を着せようかウキウキしながら考えているようだった。
「シリル!!あんたが一番頑張りなさいよ!!」
「そうだよ〜!!シリルとレオンならシリルの方が本命なんだからね〜!!」
「ラウたちも巻き込まれそうなんだから!!」
やる気のない俺に渇を入れるのは、厨房で水着にエプロン姿となっているエクシードトリオ。彼女たちも最初はウェイトレスをする予定だったのだが、シャルルとセシリーがまだ完全に変身をコントロールできていないらしく、料理を運んでいる最中に猫に戻ると危険だということで厨房係になった次第だ。
「なんかもうどうでもいいんだけど・・・」
しかし、一喝されても俺の気持ちはブルーなままだ。なぜなら、すでにこんな女の子女の子した水着を着て人前に出る時点で色々と終わっている気がするからだ。今日恥ずかしい思いをするだけで済ませようとかいう発想がなくなってしまった。だってもうすでにプライドが砕け散っているのだから。
「シリル、そんな顔をしてると指名が来なくなるぞ?」
「来ないなら来ない方がいいです・・・」
こうなったらレオンを全力でサポートした方がいいかもしれない。彼はやる気があるみたいだし、もしかしたら一位になれるかもしれない。
「なら、やる気になることを教えてやろう」
「??」
すると、カグラさんが突然そんなことを言い出す。この状況からやる気になること?なんだろ、一位になったら何かくれるのかな?
「私が一位になったら、お前
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