第185話 諸侯集結
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それをせず皇甫嵩と相対した。負けると分かっていてもな。違うか?」
「それは」
桂花は正宗の言葉に窮した。
「そうですわね。桂花さんの心配も最も。でも、一度会えば分かりますわ。馬寿成が信じるに足らない人物なら、その時殺すなりすればいいではありませんか?」
正宗の意見に麗羽は同調した。すると桂花はしばし考えるが納得したように頷いた。
「私が至りませんでいた。正宗様、お許しください」
「別に気にすることはない。一々殺し合っていてはお互いに利益は少ないと思っただけだ。馬寿成は涼州を取り込む時、良い手駒になると思っただけだ」
桂花の謝罪に正宗は顔を左右に振った。
「正宗様の深謀遠慮感服いたします」
桂花は正宗の話を聞き深く納得したようだった。
「馬寿成と面会するが、橋元偉、陶恭祖の後だな。泉、馬寿成に伝えておいれくれ」
泉は正宗に拱手し「ありがとうございます」と言った。桂花も正宗の考えに納得している様子だった。
「朱里、この地に二十八万の軍勢が駐留しているとなれば、軍の乱れが発生するだろう。引き締めを頼むぞ。市井の者達への蛮行は些細なことでも見逃すな。軍の権威を恥かしめる者達は処刑して構わない」
「抜かりなく」
正宗は朱里に軍規の引き締めを厳命した。朱里は拱手し頭をさげた。そう言い残すと正宗は会議を散会した。
正宗は彼の陣幕で橋瑁・陶謙と面会を終えると、馬騰と面会を行うことになった。馬騰は彼女の娘・馬超を同行させていた。対して正宗は桂花を同行していた。馬騰は馬超と一目で親子だなと思わせた。彼女幼くさせた感じが馬超だった。馬騰は馬超に比べ死線を潜り抜けたことだけあり、落ち着いた雰囲気と実直そうな面構えをしていた。
「車騎将軍、馬寿成にございます。後ろに控えるは我が娘・馬孟起です。お見知りおきください」
馬騰と馬超は正宗に片膝をつき拱手し頭を下げた。
「よく参陣してくれた。嬉しく思うぞ」
正宗は社交辞令を述べた。実際、馬騰が率いる二千の兵は正宗軍にとって大きな存在とは言えない。それは相手も重々自覚はしているようだった。だからこそ、馬騰は反董卓連合の首領的立場である正宗の顔を売る必要があると考えたのだろう。
「車騎将軍、我が娘を人質として差し出させていただきます」
馬騰は正宗に挨拶を受けると馬超を人質に出すと言った。正宗は驚いた。自ら率先して自分の跡継ぎである馬超を差し出すと言ったからだ。桂花も同様に驚いた。そして、ここまでする以上は馬騰に正宗に叛意は無いと桂花も理解した。
「人質は無用だ」
正宗は馬騰の申し出を断った。これに桂花、それに馬騰と馬超が一番驚いていた。二人は顔を伏していたが、揃って顔を上げた。
「
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