外伝〜襲撃の爪痕〜前篇
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それぞれイーリュン教のシスター服を身に纏ったセシルとシズクがロイド達に近づいてきた。
「セシル姉……それにシズクちゃんも。」
「おおっ!?そのシスター服のおかげでいつもとは雰囲気が全然違うッスね!何て言うかこう……いつも以上に清楚な雰囲気を出しているッスよ!」
「落ち着いて下さい、ランディさん。」
「他の患者や見舞い客に迷惑だぞ……」
「もしかしてイーリュン教のシスター服ですか?」
セシル達を見たロイドは目を丸くし、ランディは興奮し、その様子を見たジト目のティオと呆れた表情のリィンが注意し、エリィは驚きの表情でセシルに尋ねた。
「ええ。ティオちゃんにとっては懐かしい服でしょうね。」
尋ねられたセシルは頷いた後ティオに視線を向け
「―――”影の国”でウィルさん達がティナさん専用に創った法衣……ですね。しかしセシルさんはわかるのですがどうしてシズクさんまでイーリュン教のシスター服を?」
視線を向けられたティオは頷いた後不思議そうな表情でシズクに視線を向けて尋ねた。
「私もイーリュン教の信者の一人ですし……何かできることはないかと思って、セシルさんに無理を言って頼んで手伝わさせてもらっているんです。私も効果は少ないですが治癒魔術が使えますし……………本当なら私なんかが着るのは恐れ多いのですけど……」
「そんな事ないよ。凄く似合っているし可愛いよ。」
「フフ、そうね。……けどその様子ですと、もしかしてセシルさんがイーリュン教の方達を指示しているのですか?」
苦笑しながら言ったシズクの言葉にノエルは微笑み、エリィも微笑んだ後尋ねた。
「ええ……私が治癒魔術を使えると知った他の信者の方達がどうしてもって言うから。後は病院側からも看護師としての仕事はいいから、イーリュン教の信者として患者の方達の治療をしてくれって頼まれているのよ。」
エリィに尋ねられたセシルは頷いた後説明し
「……二人には本当に申し訳ない事を頼んでいると病院側の方でも思っています。本来の仕事とはかけ離れている事をさせてしまっている上、患者のシズクちゃんにまで働かせてしまって……」
受付嬢は申し訳なさそうな表情で二人を見つめて言った。
「そんな……こちらこそ看護師としての仕事を手伝えなくて本当に申し訳ないですよ。」
「あ、あの……私の方は完全な私の我儘ですし、お父さんからも許可をもらっているので気にしないで下さい。」
受付嬢の言葉を聞いた二人はそれぞれ謙遜した。
「それでみんなは今日は誰のお見舞いに来たのかしら?」
「あ……うん。ドノバン警部とイリアさんだよ。」
セシルに尋ねられたロイドは答え
「そう……………その二人もちょうど私の方からも状況を確
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