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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第四十七話 宇宙艦隊司令長官の交代です。
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しては動けない。いや、できるだろうが、それはあと一回が限度だろう。これまで戦闘に参加せず、後方待機を命じられていた他の艦隊をもってすればだが・・・・」
「負けるだろうな。統制が取れていない艦隊をもって戦うことは私と言えどためらう状況だ」

 シトレが重々しく言う。自由惑星同盟の艦隊はすべてローテーションで動いている。四半期ごとに、辺境巡航警備、訓練、整備、首都などの主要惑星の防衛任務と組まれている。これらは大規模会戦の際にはそのローテーションは崩れるものの、おおむね建国以来ずっと続いていることであった。だが、時にはくじ引きのようにある艦隊だけが立て続けに出征するとういうこともある。それはタイミングの問題のほかに、政財界の有力者の意向も反映されるのだ。そう言ったわけで、後方待機を命じられている艦隊については、実戦を前線部隊と比較して経験していないところが多い。

「とにかく、あまり時間がないのだ。これから私は本部長閣下のところに赴く。一緒にきて検討会議に参加してくれたまえ」

 シトレが立ち上がる。二人はその大きな背に続くように、副司令長官室を後にした。


* * * * *
 他方、ラインハルトとイルーナは中将となり、正式に一個艦隊を指揮する身となったが、ここで「この世界の銀河帝国の軍政」について少々述べる必要があるかもしれない。
 通常宇宙艦隊の一個艦隊は1万隻前後であり、それを中将〜大将が率いることとなっている。ただ、宇宙艦隊の正規軍は18個艦隊であるのに対し、中将、大将のポスト数は、数百人に達する。数億人規模の軍隊を持つ銀河帝国としてはそれでも少ない方なのかもしれないが。

 したがって、正規軍18個艦隊のポスト数を埋めるには到底その数は不足しているため、非正規艦隊、辺境警備艦隊、巡航艦隊、機動艦隊等の所々の艦隊が設けられ、中将はその方面の艦隊司令官のポストにつくことが多い。また、貴族の私設艦隊についても、非正規艦隊と同じ扱いのため、そちらにスカウトされて引っ張られるか、コネクションをもって士官する者もいる。帝国貴族が帝国軍の中核を占めている現在、その私兵についても無視できない存在となっていたし、帝国軍にとって3割近い戦力になっている。だが、正規艦隊の司令官と辺境・私兵艦隊の司令官とではむろん前者の方が圧倒的に人気や利点があることは言うまでもない。

 他方、大将については、正規艦隊を率いることもあるが、どちらかと言えば方面軍総監として中将をまとめる立ち位置に就くことが多い。メルカッツ提督のように大将クラスで正規一個艦隊を率いて実戦に参加できるのは、それ相応の実力が認められた者だけである。もしくは高級参謀として総司令部の幕僚となって参戦するか、どちらかだ。

 つまり、正規艦隊18個艦隊の司令官に抜擢されるのは、エ
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