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ゲート 代行者かく戦えり
火砲・ミサイル解説解説(日本編)その1
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なるコストダウンを実現した。


キャビンには操縦士を含めて4名が搭乗しており、配置を開始してから砲撃を行い撤収するまでの一連の作業において一切キャビン外部に出る必要がなく、砲撃準備および撤収までの移行時間も約30秒以内と短縮化されている。運転席は厚さ8cmの防弾ガラスで覆われており、この部分の防御力は、7.62mm徹甲弾の直撃に耐える程度とされている。


キャビンの屋根上にはプロテクター M151RWSを介してブローニングM2重機関銃が1挺搭載されており、これも車内からの遠隔操作で照準と射撃が可能である。
乗員は車長、操縦手、砲操作員2名の計4名が基本であるが、
緊急時には操縦手と1名の砲操作員だけで運用することも可能になっている。現在はゆっくりと部隊への更新が進んでおり、いずれ480門の榴弾砲の内、最低半分はこれに更新する予定を防衛省は計画している。


給弾は装輪155mmりゅう弾砲に横付けしたクレーンを備えた補給専用のトレーラーから、砲塔の右側から砲弾21発を砲塔の左側から装薬126包を給弾する事が出来る。給弾は砲塔のハッチの窪みに入れた後にスイッチを押すと電動で中の弾倉に送り込まれる仕組みで、少人数で短時間で迅速に作業を完了する事が出来る。


榴弾砲は間接照準射撃(目視できない敵に対する射撃)のために作られた砲であり、自衛目的などで行われる直接照準射撃(敵を目視して行う射撃)を除いては基本的に単体で照準を行うことが出来ない。敵および弾着の確認を行う射弾観測部隊と、射撃に使用する方位角や射角を計算するFDC、そして、それらの部隊と射撃部隊を繋ぐ通信システムが射撃において必要となる。


火力戦闘車が更新する予定のFH-70は、
自己位置の評定に測量が必要であり、
射撃に必要な方位角を入力(射向付与)するには、方向盤(方位磁針により正確な方位角を測定する装置)と各火砲に搭載されたパノラマ眼鏡の反覘(はんてん)法および照準点となるコリメーターや標桿等の設置が必要となっている。また、射撃指揮所(FDC)で計算された射角や方位角、
信管の調整は、7無線や有線により音声で各火砲に伝えられていた。


近年の砲兵戦では、
各種観測装置と戦術データ・リンクの発達により、榴弾砲の攻撃を受けると、
対砲迫レーダー、
火光評定、音源評定などによりすぐさま射撃位置を評定して反撃を実施する体制が確立されているため、短時間の射撃の後に陣地変換をする場合が多くなっている(シュート・アンド・スクート)。
火力戦闘車が更新する予定のFH-70は牽引砲でありながら自走が可能ではあるものの、その能力は限定的であり、また、
射撃準備や牽引体勢への移行に時間がかかるという欠点を持っていた。


火力戦闘車は、その問題を解決す
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