機動戦艦ナデシコ
1415話
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るのが正義か? お前の妹を見ろ。あんなに元気が良くて人当たりもいい子供が、地球人に対して残酷に振る舞うような光景を見たいのか? それが本当に兄として正しい。そう思うのか? 10年、100年、1000年経っても恨み続ける。お前達木連が本当にそんな存在であるのなら……俺達も覚悟を決める必要がある」
「それは……それは、どういう意味でしょう?」
「どう取るのかは、お前次第だ。それに、お前達がやってる事は色々と矛盾を孕んでいると理解しているか?」
「……矛盾?」
「ああ。地球に対する恨みがあるとか言いながら、結局地球と……それも賊軍と手を組んでる。これを矛盾と言わずに何と言う?」
「それはっ! それは……地球と手を組んでいると言っても、あくまでも私達木連と友好的な存在と……」
「お前達に有効な存在って意味なら、アカツキはどうなんだ? あいつは十分お前達に友好的な存在だと思えるが。なのに、お前達が手を組んでいるのは、サワガサキ……ネルガルの社長派だ。それも木連が嫌っている時代のやり方を守っているような、な」
月の独立派を分裂させたり、火星に核を撃ち込んだようなやり方をした時代の名残と言うべきか。
その時代を生きたネルガル会長のやり方を継承しているのが、サワガサキだ。
なのに、木連はそのサワガサキと手を組んでいる。
自分達を月や火星から追い出した恨みを晴らす為に。
……これを矛盾と言わず、何を矛盾と言えと?
「……では、私にどうしろと? 今の木連が間違った方向に向かっているというのは、私も知っています。ですが、それでも私は木連の一員なのです」
「上が間違っているのなら、それを止めるのも下の役目だと思うが?」
「それは……」
「さっきも言ったが、今のお前の態度はゲキガンガーに胸を張って正しいと言えるのか?」
結局白鳥に対しては、この言葉が最も効果的なんだよな。
そしてゲキガンガーに胸を張れるのかという言葉を聞いた白鳥は少し考え込む。
ここは少し別方面から攻めてみるか。
「ああ、それと今回俺達が木連に来たのは別の理由もあってな」
「……俺、達? え? もしかしてアクセル代表以外にも来てる人がいるんですか?」
「そうなる。そいつはゲキガンガーに対して強い思いを抱いている奴でな。恐らく木連の連中とも仲良くやっていけると思うぞ」
「地球にも……ゲキガンガーを好む人が?」
「いる。実際に連れてきているから、後で会わせるよ。その時、木連のゲキガンガーと地球のゲキガンガーについて話し合ってみるってのも面白いと思うぞ。ああ、それからこれはそいつからの土産だ」
そう告げ、空間倉庫から取り出したゲキガンシールを白鳥へと渡す。
このゲキガンシールはそれなりにヤマダが量を持っていたので、何枚かは討伐軍に譲渡
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