第24話
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2日前――――
〜トリスタ駅〜
「……お騒がせしました。その、わざわざベッドの用意までして頂いて……」
リィン達に見送られようとしているエリゼは頭を下げた
「ううん、気にしないで。ウチのメイドにかかればそのくらいは朝飯前だし。」
「ふふっ、シャロンさんですし。」
アリサの言葉にエマは苦笑し
「確かにエリゼ君が泊まるのがわかっていたような準備の良さだったな。」
「はは……確かに。」
マキアスの言葉にリィンは頷いた。
「兄様……やっぱりまだお身体の調子が?」
「いや、ちょっと筋肉痛がするっていうだけさ。老師の修行に比べればこのくらいは軽いもんだ。」
「で、でも……」
リィンの答えを聞いても心配がなくならないエリゼは心配そうな表情でリィンを見つめたが
「――――筋肉のスジを痛めた様子も見られない。」
「2、3日あれば完全に回復できると思う。」
「そ、そうですか……でも、私があんな場所に迂闊に入ったりしなければ……」
ラウラとフィーの補足に安心したエリゼだったが自分が原因である事を思い出して申し訳無さそうな表情をし
「…………あ………………」
エリゼが危険な目にあった本当の理由を知っていたエマは辛そうな表情をした。
「はは、それについても元々はリィンが原因だしね。」
「ま、女心もわかっていないツケね。」
「フン、朴念仁なのも大概にしろということだな。」
「いや、そうだけどさ……何だか集中砲火を受けている気分なんだが。」
エリオットやアリサ、ユーシスの指摘に頷いたリィンは疲れた表情で呟いた。
「まあ、今回ばかりは仕方ないだろう。」
「フフ、これを教訓にせいぜい妹孝行をしなさい。」
「ああもう……!わかった、わかりました!」
そしてガイウスやサラ教官に指摘されたリィンは疲れた表情で肩を落とした。
(うふふ、それと一日でも早くエリゼお姉さんを一人のレディとして見るように努力する事ね♪なんせリィンお兄さんはエリゼお姉さんのレディとしてとっても大切なものをたくさん奪ったんだもの♪責任を取らないと、エリゼお姉さんもそうだけど、二人のパパとママも悲しむでしょうね♪)
(ぐっ……!というか元はと言えば全部レンのせいだろうが!?)
更にレンに小声で指摘されると責めるような目でレンを見つめたが
(レンはあくまでリィンお兄さんへの想いでずっと悩んでいたエリゼお姉さんの背中を”ちょっとだけ強めに”押してあげただけよ?その事を考えればエリゼお姉さんはレンにそこまでされた時躊躇いなく動く程”エリゼお姉さんの心が追い詰められていた”って事になるのがわからないのかしら
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