第三百五十三話
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第三百五十三話 魔法を使うか
ピエールとジュリエッタは梨花と共にどうして梨奈が明るくなったのか、そのことについて考える中で主に使い魔らしい提案をした。
「魔法を使われてはどうでしょうか」
「若しくは魔女の術で」
「占いや何かで調べられては」
「水晶玉で梨奈様の日常を御覧になられたり」
「そうされてはどうでしょうか」
「我々はこう思ったのですが」
「いえ、そうしたことは」
梨花は二匹に考える顔で答えた。
「あまりしたくないの」
「それはどうしてでしょうか」
「何故でしょうか」
「梨奈にもプライベートがあるから」
だからだというのだ。
「それを覗いたりすることはね」
「姉妹であってもですか」
「されないのですか」
「私がされたら嫌だし」
梨花は自分のことから考えて言っていた。
「だからね」
「魔法や魔女の術は使われない」
「そうされますか」
「私はしないわ」
梨花ははっきりと言った。
「そのうえでどうして明るくなったか調べたいの」
「それは難しいですが」
「それもかなり」
ピエールも「ジュリエッタも主の言葉を受けて考える顔になって述べた。
「魔女の力を使わなくてどうするのか」
「我々には想像もつきません」
「明るくなったってことは」
このこととから言う梨花だった。
「悪いことじゃないと思うわ」
「悪いことなら暗くなりますし」
「そうでないことは明らかですね」
「そのこともあってですか」
「別に魔法を使わなくともいいのですか」
「暗かったらあの娘を守る為にね」
その際はというのだ、先程と言うことは違うが非常事態と思われるのなら仕方がないというのだ。こう考えるのも梨花だ。
「魔法を使っていたけれど」
「それでも今は、ですね」
「梨奈様は明るくなられている」
「悪いことではない様なので」
「そこまではされないですか」
「ええ、魔法は使わないで」
それでとだ、梨花はまた自分の使い魔達に話した。
「どうにかして見ていくわ」
「それは難しいですね」
「どうにも」
使い魔達にはどうすることかわからなくなった、梨花がどうして梨奈が明るくなったか理由を調べることについて。
第三百五十三話 完
2016・6・27
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