第十一幕 消えたボタンその三
[8]前話 [2]次話
そのお掃除についてです、王様は言います。
「お掃除も遊びじゃ」
「お掃除もですか」
「そうじゃ、汚い場所やものを奇麗にするな」
「はい、確かに」
「それは楽しいことじゃからな」
「遊びなんですね」
「そうじゃ」
まさにというのです。
「だからじゃ」
「王様はそっちもですね」
「遊びじゃ」
「そして楽しむものですね」
「うむ、だからテニスをする前に楽しんだな」
そのお掃除をです。
「そして後はな」
「テニスの後もですね」
「して楽しむぞ」
「そうされるんですね」
「至るものが遊びじゃ」
王様独自のお考えです。
「だから楽しむぞ」
「何ていいますか」
ふとです、こんなことも言ったカルロスでした。王様のそのお話を聞いて。
「王様って何でも遊びですから」
「何でも嫌がらないとじゃな」
「そうですよね」
「ほっほっほ、遊びを嫌がることはないじゃろ」
「はい、遊びですから」
「だからじゃ」
「お掃除もですね」
カルロスはまた言いました。
「そうなんですね」
「うむ、それにな」
「しかもですか」
「サインも遊びじゃ」
「書類への」
「どれだけ速く的確に一枚一枚サインをしていってな」
決裁しないといけないその書類をです。
「終わらせるかな」
「いつも遊んでおられるんですね」
「そうしておるぞ」
「じゃあ会議も」
「ほっほっほ、新しい遊びを考えるな」
「そうしたものですか」
「そうじゃ」
まさにというのです。
「会議もな」
「遊びを考える話し合いですか」
「大臣達とな」
「そうなんですね」
「また会議がある」
やっぱり楽しそうに言う王様でした。
「そしてじゃ」
「その会議の中で、ですね」
「新しい遊びを決めるのじゃ」
「そういうことですね」
「そしてじゃ」
「新しい遊びをされるんですね」
「そうしておるのじゃよ」
王様は飲みものの林檎ジュースを美味しそうに味わいつつお話します。
「いつもな」
「そうなんですね」
「いや、毎日遊んでじゃ」
そしてというのです。
「楽しいぞ」
「ありとあらゆることを遊びにしていると」
「実によい」
「それだけで楽しくなるんですね」
「そういうことじゃ、しかしこのテニスをしておると」
王様が今度言うことはといいますと。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ