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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第536話】
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戦い、生き残るのに必死だと謂わんばかりの表情だった。
周囲に散らばるISの装甲――よく見ると、搭乗者居なく、妙な違和感が未来を襲った。
「……やっぱり夢なのかな、でも……私の夢じゃない気がする」
そんな呟きも虚空に消え、刃の交える音とヒルトの嗚咽が聞こえ、未来の胸を締め付ける。
そして――雌雄は決し、ヒルトの刃が白銀の髪の操縦者を貫く。
「……ぅ、ぐ……。 な、何で……こんな……」
そう呟きながらヒルトは降り立ち、膝から崩れ落ちる――一方の貫かれた操縦者は粒子となって四散、纏っていた装甲が周囲に落ちていき、瓦礫と共に散乱していた。
「……ヒルト」
「……ッ!?」
未来は思わず声を掛ける、だがヒルトはビクッと反応すると共に――。
「み、未来まで……お、俺を……!?」
今まで襲われ続けたためか、ヒルトの思考は正常な判断が出来なくなっていた。
距離を離し、身構えるヒルトに未来は顔を振って否定する。
「……ヒルト、そんなことしないよ」
「嘘だ! ……皆が俺を目の敵にする……殺したい訳じゃなかった……。 ただ……行動不能にしたかった……なのに! 皆が俺を……俺をォォォッ!!」
瞬時加速の体勢に移行――突発的な加速で間合いを詰めてくるヒルトに、私は物怖じせずにヒルトの瞳を見つめた。
そのまま体当たりされたら少なくとも私は死ぬ――そんな思いが過るも、ヒルトを信じた私。
ピタリと静止したヒルト――上段の構えで持つ北落師門は鈍く光を放ち、僅かに刃の震え――ううん、ヒルト自身の手が震えていた。
そんな彼を私は優しく包むように抱き締める――ひやりとしたイザナギの装甲が私の体温を奪っていく中、ヒルトは――。
「み、らい……?」
「そうだよ? 忘れちゃったの? 幼なじみの私の顔」
じっと視線そらさず見つめる私に、ヒルトの瞳に僅かな潤みが見え始める。
「わ、忘れるわけないだろ。 ……未来は……俺を襲わないのか?」
「……何で?」
「な、何でって……セシリアもシャルも……そして、一夏も俺を……」
そう言って視線を逸らしたヒルトに、私は――。
「……悪い夢を見てたんだよ。 ……ほら、周囲には確かにISの装甲は散らばってるけど、誰もいないじゃん」
そう言ってヒルトに確認させると何度も瞬きを繰り返して周囲を見渡した。
「……夢……。 ……そうだ、そうだ……戦いに必死だったから忘れていたけど、夢の中……なんだな。 ……もしかして、俺は敵の罠にはまったのか……?」
「……それはわからないけど。 ……少なくとも、私は無事だよ? ヒルトも無
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