機動戦艦ナデシコ
1414話
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して居間へと近づいてくる足音が聞こえ……
「おーい、ユキナ。帰ったぞ。お客さんって……」
居間に入りながらそう告げる人物は、俺の予想通り白鳥九十九だった。
何か手土産のような物を持ってきていたのだが、居間の中にいる俺を見ると、その動きは止まる。
「お兄ちゃん、どうしたの? アクセルってお兄ちゃんの友達なんでしょ?」
いきなり動きの止まった白鳥を眺めながら告げるユキナに、俺は誤魔化しも兼ねて口を開く。
「ドッキリ大成功って奴だな」
「え? ああ、なるほど、。アクセルが家にいたから驚いてるんだ。それでもちょっと驚き過ぎじゃない? お兄ちゃんがここまで驚いているのって、見た事ないんだけど」
「それだけ驚いたって事だろ。……なぁ?」
そう声を掛けると、ようやく白鳥は我に返ったのだろう。慌てた様子で周囲を見回す。
いや、ここで周囲を見回しても何の意味もないと思うんだけどな。
ああ、それとも伏兵……って言い方はちょっと正しくないけど、そういうのを探してるのか?
だがそんな白鳥の行動は、妹のユキナに疑問を抱かせる。
「ちょっとお兄ちゃん、どうしたのよ急に」
「え? ……ああ、いや。何でもない。まさかこんなところでアクセル代……アクセルさんに会えるとは思ってもいなかったからな。少し驚いただけだ。……アクセルさん、ちょっと2人だけで話をしたいのですが、よろしいですか?」
「ああ、構わない。俺もそれを希望してこうしてやってきたんだし」
「あれ? もしかしてお兄ちゃんの上官だったり……する?」
白鳥が俺に対して、明らかに目上への言葉使いをしたのに気が付いたのか、ユキナは恐る恐ると尋ねてくる。
だが、俺はそんなユキナに対して首を横に振って不安を晴らす。
「安心しろ。別に上官って訳じゃないから。ただ……ちょっとその、なんだ。まぁ、色々とあるんだよ」
「ユキナ、悪いがアクセルさんと話をするから、暫く部屋には近づかないでくれ」
そう告げ、白鳥は俺を引っ張って居間を出て行くのだった。
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