機動戦艦ナデシコ
1414話
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な頭に血が上りやすい奴がいて……その上で俺が白鳥の家にいるというのを知ったら大騒ぎになるのは目に見えている。
それこそ、下手をすれば木連の被害がとんでもない事になる。
まぁ、木連の被害の心配を俺がする必要はないと思うんだが。
それでも騒動になれば、俺達がこうしてれいげつに潜入しているのが大騒ぎになるのは確実であり、そうなれば俺が何の為にこうして潜入してきたのかが分からなくなる。
その辺を考えると、白鳥が家に帰ってくるまで俺の事は秘密にしておくに限る。
「え? 秘密? お兄ちゃんを驚かすならそれも面白そうかも。うん、分かったわ。じゃあお兄ちゃんが今日何時くらいに帰ってくるか聞いてみるから、ちょっと待っててね」
そう告げると、ユキナは居間に俺を置いて部屋を出ていく。
うん? 普通なら居間に電話とかあるもんじゃないのか? いや、この場合は電話じゃなくて通信機だろうけど。
そんな風に思いつつ、木連に俺の常識が通じないというのは十分に分かっていたので、それ以上は口にせず、何となく部屋の中を見回す。
珍しく……珍しく? うん、多分珍しくだろうが、部屋にゲキガンガー関係のポスターは殆ど貼られていない。
ゲキガンガーのポスター一色じゃないってのは、木連の人間にしては大分珍しい。
白鳥との会話でも、当然のようにゲキガンガーに傾倒している光景は目にしている。
だからこそ、当然ながら部屋の中もゲキガンガー一色なのかと思ってたんだが。
「取りあえずお兄ちゃんには早く帰ってくるように言っておいたわよ。本当は地球との件で色々と大変らしいんだけど……感謝しなさい」
居間に戻ってきたユキナが自慢するかのように呟く。
どんな話をしたのかは分からなかったが、それでも色々と頑張ってくれたのは俺としても助かる。
「キュピーン! で、お兄ちゃんとはどういう関係なの? そもそも名前は? 見た事がない顔だけど、どこの出身? この辺りじゃないわよね!?」
立て板に水と言うべきか、昭和の時代に良くあるような木のテーブルにお茶の入ったコップを置くと全く休むようもなく聞いてくる。
木連で植物というのは当然貴重であり、そういう風に考えるとこの木のテーブルってのも大分高価な品なんだろう。
この辺は多分、白鳥が高い階級にいるから給料も高いから、とかか?
俺から見るととても高価そうなテーブルには見えないんだが。
いや、でもこういうのが味があるっていうのか? 味覚的な味じゃなくて、長い年月を過ごしての味って意味で。
「どういう関係……そうだな、以前基地の中で色々と切磋琢磨した仲、か?」
「ちょっと、何であんたが疑問系なのよ。それにしても切磋琢磨ね。ならやっぱりあんたも軍人なんだ」
「そうだな。軍人なのは間違いな
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