水着DAY
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なんで水着なの?」
話題が仕事の方に向かってきたところでレオンが気になっていたことを問いかけてみる。今ギルドにいる人魚の踵の魔導士は全員水着を着用している。カグラさんは黒の三角ビキニにソフィアは黄色のフリルがついたビキニ、他にもワンピース型の水着を着ている人やレオタード系の水着を着ている人がいて、嫌な予感が拭いきれない。
「今日は年に一度の水着DAYなんだ。ウェイトレスも厨房も皆水着を着てレストランを切り盛りすることになっている」
「「「「「へぇ〜」」」」」
さすがは女性だけのギルド、サービス精神旺盛な日を設けているな。これは男性陣はもちろん嬉しいけど、カグラさんみたいに綺麗な人は女の子にも人気があるだろうし、繁盛すること間違いなしだろう。
「もちろん、お前たちにも着てもらうからな。レオン、シリル」
「「・・・はい?」」
一人どれくらいの集客があるのか勝手に想像していると、カグラさんに笑えないジョークを言われ現実世界に引き戻される。
「ハハッ、カグラさんは冗談が得意だね」
「うんうん。カグラさんはそんなこと言わないt・・・」
レオンと笑って済まそうとしたところ、目の前にいる女性の目が笑っていなかったため、思わず言葉を飲み込む。これはまずい、この目は本気だ。本気でこんなことを言ってるんだ。
「まさかただ手伝っただけで昨日のことを許されると思っているのか?」
「い・・・いえ・・・」
「決してそんなことは・・・」
禍禍しいオーラを放ちながら、こちらを睨み付けてくるお姫様カットの剣士に恐怖を覚えている。どうしよう・・・冷や汗が止まらないんだけど・・・
「昨日はいつもより客がいなかったからなんとかできたが、もし人が多かったら暴動が起きかねなかったんだ。お前たちはそれをわかっているのか?」
「「うぷっ!!」」
鬼の形相のまま、俺とレオンの頬を挟み持ち上げてくるカグラさん。まさかここまで怒っていたなんて・・・
「私たちは別に気にしてないんだけどね」
「カグラがこういうなら従うしかないよ」
「だよね」
後ろから彼女を信頼しているギルドの仲間たちがそう言う。全員が怒っているわけではないのがせめてもの救いか。むしろラミアとマーメイドの間に亀裂を生まなかったことが不思議でしょうがない。
「安心しろ、水着は自由に選ばせてやる。好きなものを選ぶといい」
二人の人間を持ち上げたままの女性がせめてもの慈悲とありがたいことを言ってくれる。なら体のラインが出にくいもので一日を穏便に過ごすしか・・・
「ただし!!今日一日限定でメニューにこんな項目を付け加えた!!」
いつになったら下ろしてくれるのか心配になりながら、ソフィアが持ってきたメニューに視線を落とす
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