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艦隊これくしょん【幻の特務艦】
第十九話 沖ノ島攻略作戦その1
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戦艦の力、見せてあげるネ!!行きます!!burning LOVE!!!」
振りぬかれた左手と共に主砲弾が発射された。



比叡は足が止まりそうになるのを懸命にこらえながら走り続けた。だが、他の艦娘たちは金剛を残して離脱するのを良しとしなかった。
「無茶だよ!!一人で敵を支えるなんて!!」
「私たちも加勢します。ね、阿賀野姉!!」
「今からでも反転してもどろう!」
「比叡先輩!」
「比叡!」
「私だって戻りたいんです!!」
比叡がぎゅっと目をつぶりながらどなった。
「でも、でも!それじゃ姉様の志を私がめちゃめちゃにしてしまう・・・・。どうして姉様が私に任せて一人残ったのか・・・・それをみんな考えてください!!」
「でも――。」
「ここで皆が死んだら、姉様はそれこそ無駄死です!そんなの、私は絶対に許せない!!」
比叡はその先を言わなかったが、固く決意を秘めていた。
(皆を榛名たちに送り届けたら、一人で姉様のところに戻ろう。私が絶対に金剛姉様を連れて帰る!!必ず!!)
その決意を送ろうと金剛を振り返った比叡の眼に巨大な閃光が飛び込み、爆音が耳にとどろいた。つい先ほど金剛がいた地点だということに比叡はすぐに気がついた。
「姉様・・・・?」
比叡ののどが鳴った。
「姉様、うそ、うそ・・・!!」
「比叡!!!」
飛龍と蒼龍が抱き留めなかったら、比叡は海上に崩れ落ちていたかもしれない。
「姉様、姉様!・・・・姉様ぁァァァァァッ!!!!!」
悲痛な叫びが海上をこだました。

 その頃、北方戦線では重巡戦隊と合流した矢矧たちが航空隊と協力して敵を押し返し始めていた。
「反撃だ!!敵を引き付けて、食らいついて、振り放されるなッ!!」
麻耶が叫んだ。
「全艦隊、斜線陣形をとって敵の先端に砲火を集中!!撃て!!」
高雄の号令で全艦娘が敵の先頭艦に砲火を集中させ、たちまち軽巡ホ級と重巡リ級が撃沈された。続く第二陣も次々と砲火を浴びて戦列を見だし、そこを航空隊にたたかれて海上に散っていく。
「いいぞ〜!!アタシたちの勝ちだな!!」
麻耶が叫んだ。
「麻耶先輩、まだですよ。私たちの役目は陽動です。本隊が勝敗を決するまでは油断できません。」
吹雪がたしなめた。
「チェ。わかってるよ。せっかく気分がよくなってたのにな。まぁいいか。よ〜し、残りの敵もアタシ一人で叩き潰してやる!!」
「あっ!私も行く!!私がいっちば〜んなんだからね!!」
白露が慌てて後を追い、酒匂、舞風、村雨、野分たちも後を追っていく。
「これで形成は元に戻せたでしょうか?」
矢矧が高雄に話しかけた。無線封鎖のせいで彼女たちはまだ第一艦隊の状況が知らされていない。
「わからないわ。沖ノ島はここからは遠いし、無線封鎖のせいで状況はわからない。今の
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