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艦隊これくしょん【幻の特務艦】
第十九話 沖ノ島攻略作戦その1
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が傷を負って炎に包まれ、頭上に飛来する味方航空隊がそれに対して爆撃を加えつつあった。さらに沖ノ島泊地に対しても10数機の味方爆撃機が攻撃を加えている。天高く立ち上る爆炎で島の様子ははっきりとはわからない。
「OK!!Girl,sよく聞いてくださいネ。」
金剛が皆を呼んだ。
「飛龍と蒼龍はいったん転進して艦載機隊を発艦!私と比叡は敵の主力艦隊を砲撃します。阿賀野、能代、夕立は左から敵艦隊に突撃してのclosing fire!!」
全員がうなずいた。
「私たちのmissionはconfuse the enemy、敵を混乱させて榛名たちにバトンタッチすることね!!皆さん、無理しないで全力で戦うデ〜ス!!」
『はい!』
うなずき返した金剛は戦闘開始を指令した後、自ら先頭を切って突撃し、左手を振りぬいた。
「行きます!!fire!!」
35,6センチ主砲が轟然と火を噴き、海上を切り裂いてとんだ主砲弾が敵の先頭艦である重巡リ級に続けざまに命中した。
比叡と金剛はお互いに連携を保ちながら、左舷砲戦を行いつつ、敵艦隊を横切るようにして右に突っ切り、次いで弧を描くようにして反転しながらさらに右舷砲戦に移行した。こちらは戦艦2に対して敵は超巨大戦艦を含め、戦艦が少なくとも8はいる。それと互角に戦うためには、金剛型戦艦の機動性を最大限に活かして戦う必要があった。
「敵を殲滅する必要はない。ただ敵の疲労と消耗を増大させ、後着する第二陣、ついで本隊との決戦においてできる限り有利にする役目が第一艦隊だ。」
この作戦を指令した時、長門はそう言ったのだった。
 他方、飛龍と蒼龍はいったん転進して艦載機を敵主砲射程外から放ち、敵中枢艦隊に集中攻撃を加えていた。その味方砲爆撃の援護の元、水柱が林立する中を阿賀野、能代、夕立は次々と敵艦隊に接近して至近距離から砲雷撃を浴びせ続けていた。
「阿賀野姉!夕立!そろそろ敵が進出してきたわよ。後退して距離をあけましょう。」
「え〜せっかくいいところなのに。」
阿賀野が頬を膨らませた。
「も〜〜!阿賀野姉ったら!そんなこといって、敵艦隊に蜂の巣にされても、知らないからね!」
「わわ、わかったよぉ・・・。やだなぁ・・・・。」
阿賀野はしょげたが、能代の言う通りと理解したらしく、すぐに二人に叫んだ。
「みんな、後退よ!」
3人が航跡を引いて後退する後を敵のおびただしい主砲弾が海面を襲った。
「皆good jobデ〜ス!!」
金剛が叫んだ。
「比叡!!予定時刻ネ!!そろそろpull outシマ〜ス!!いいデスカ?」
「はい!!姉さ――。」
比叡がうなずきかけ、金剛の背後に視線を固まらせた。
「どうしまシタか?」
「ね、姉様・・・あれ、あれ・・!?」
振り向いた金剛は思わず叫んでいた。
「Shit!!!」
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