無印編
第1話 変わらない日常/変わっていた非日常
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
手元の料理だろう。
・・・今日の朝食当番セラだったな・・・。
「――!聞いていますか!?シロウ!」
「あぁ・・・聞いてるって・・・。」
そんなやり取りをしていると、イリヤの部屋から悲鳴が聞こえた。
「イリヤ!?」
「イリヤさん!?」
急いでイリヤの部屋まで行くと、入り口でニヤニヤしている母さんと無表情なのはいつも通りだがちょっと楽しそうなリズ。
「一体どうし・・・!?」
「シロウ?――っ!?」
長女が次女に押し倒されてる。
「・・・なんでさ・・・。」
「いつものねぼすけー。」
「あ、うん、だよな・・・ほどほどになー。」
脱力しながら居間に戻ると親父、切嗣が起きてきていた。
「あ、士郎、おはよう。」
「おはよう、親父・・・。」
「どうしたんだい?さっきの悲鳴。」
「イリヤが真優を押し倒してた。」
「!?」
普段は割とぼんやりしている親父の顔が驚愕に歪む。
「・・・動揺が顔に出てるぞ。」
「っ・・・あぁ、すまない・・・。」
「別に良いんだけどなー、そのほうが、普通の父親らしいだろ。」
「うん、そう、だね。」
準備しておいた朝食をテーブルに並べる。
「うーん・・・士郎、おいしいのは良いんだけど、こう、もっと・・・。」
「朝からジャンクフードはダメだっての・・・もう爺さんに片足突っ込んでるんだから。」
「うぐっ・・・。」
8年だ、8年もたってジャンク舌が治ってない・・・。
「ったく、もう34なんだから一層健康には気をつけなきゃいけないんだっての・・・。」
「全くその通りで・・・。」
そこへ、4人が居間へ入ってくる。
「おはようございます、兄様、朝からはしたない所を・・・。」
「うぐっ・・・おはよう・・・おにいちゃん・・・。」
「あ、あはは・・・おはよう、っと母さんとリズも、おはよう。」
「おはー。」
「えぇ、おはよう、シロウ。」
おはよう、って言い合える家族がいる、その家族にはそれぞれ友達がいて、そのまた家族がいる。
少なくともこの街の人々にとって、戦いは遠い世界の出来事だ。
朝食を食べ終え、セラに片づけを任せ、親父と、母さんと、一息つく。
イリヤと真優は出かける準備をしに部屋へ戻った。
「・・・なんか、平和だな・・・アレさえなければ。」
「昨夜で5つだっけ?」
「あぁ、誰かはわかってないけど、真優の感知結界に引っかかったあと、それほど間をおかずに何者かによって回収されてる。」
「にしたって不用心ね・・・遮断結界も張らずに戦闘なんて・・・。」
「・・・次以降は、街に張ってあるもう一方の結界も使う、ってさ。」
「鏡を?でもあれは・・・。」
「霊脈から引っ張ってくるそうだけど・・・。」
と
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ