第23話
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ええっ!?まさかレンはそのつもりでラウラにあんなことを言ったの!?」
サラ教官の代わりに説明をしたリィンの説明を聞いたアリサは驚きの表情でレンを見つめた。
「大正解♪そう言う訳でラウラお姉さんには心にもない事を言ってしまって、本当にごめんなさい。」
「……………」
アリサの言葉に笑顔で頷いたレンは申し訳なさそうな表情でラウラを見つめて頭を下げて謝罪し、レンの謝罪をラウラは黙って受け止め、その様子を見たリィン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
(フン、”挑発”ではなく”本音”のつもりで言ったのだと思うのだがな。)
(あはは………)
ジト目でレンを見つめるユーシスの小声を聞いたエマは苦笑していた。
「その事についてあたしも聞きたいわ。レン、何でラウラを挑発したのかしら?」
「え?そんなの勿論、楽に勝つ為に決まっているじゃない。」
真剣な表情のサラ教官の質問に対して悪びれもない様子で答え、レンの答えを聞いたリィン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「ら、楽に勝つ為って………」
「そんな卑怯な方法を取ってまで勝ちたいとは普通は思わないぞ……」
我に返ったアリサはジト目でレンを見つめ、マキアスは疲れた表情で指摘した。
「こんなの初歩的な”戦術”よ。それに”実戦”で相手が正々堂々な正面からのぶつかり合いの勝負に応じてくれる考えなんておバカな考えよ。」
「…………その点については反論しないわ。”実戦”は武術の腕やチームワークだけで決まる訳じゃない。訓練や試合と違って、”実戦”に”ルール”なんて存在しないもの。パワーにスピード、スタミナと頭の回転の速さ。そして、それらを活かすための経験と技術。何より勝敗を決めるのは勝利を求める意志の強さ。だから”実戦”ではさっきのレンのやり方―――相手を挑発して判断力を鈍くして、味方との連携をさせないようにするのも立派な”戦術”よ。」
呆れた表情で答えたレンの説明にサラ教官は静かな表情で頷いてリィン達に説明をした。
「……教官。ならば”実戦”では騎士としての―――いえ、人としての”誇り”を捨てろと仰るのですか……?」
「ラウラさん………」
説明を聞いたラウラはサラ教官に質問し、その様子を見守っていたエマは心配そうな表情をした。
「そうは言わないわ。だけど”実戦”ではいかなる卑劣な方法も勝利し、生き残る為の立派な”戦術”。今は”実戦”では”敵”は正々堂々のガチンコ対決に応じずにそう言うやり方で戦いを仕掛ける事を覚えて、その方法に自分はどう対処するかを考えておきなさい。」
「………………」
「まあ、”誇り”なんて持っていても”実戦”では命取りになると思うけどね。」
サラ教官の説明を聞いたラウ
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