第23話
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7月21日――――
〜トールズ士官学院・グラウンド〜
「さて、楽しい実技テストのお時間だけど……―――その前に、リィン。見学しなくていいのね?」
「いえ、3日経って体調も完全に戻りました。むしろ調子がいいくらいです。」
サラ教官に問いかけられたリィンは自分は問題ない事を伝えた。
「それは結構……なら、今日からは参加してもらうからね。まず先峰はレン。貴女が務めなさい。」
「はーい。」
サラ教官に呼ばれたレンは前に出た。
「対戦相手はラウラとフィー、君達二人が務めなさい。」
「承知……!」
「ん。」
そしてサラ教官の指示に一瞬驚いた二人はそれぞれ頷き
(うーん……ちょっと露骨すぎるような。)
(以前のユーシス達のような事にはならないと思うんだが……)
その様子を見守っていたエリオットとリィンは不安そうな表情をした。
(だが、これは好カードだな。)
(純粋な戦闘力やスピードならば彼女たちはズバ抜けているが……)
ユーシスの推測を聞いたガイウスはラウラとフィーの微妙な雰囲気を思い出し、真剣な表情で二人を見つめた。指名された二人はそれぞれ微妙な雰囲気を出しながらレンと対峙した。
「うふふ、”か弱い”レンがたった一人に対してZ組の中でも戦闘力がズバ抜けているあの二人を当てるなんて酷いわね、サラお姉さん♪」
笑顔を浮かべて呟いたレンの言葉を聞き、”か弱い”という言葉が絶対に似合わない強さのレンがその言葉を口にした事にリィン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせ
「あたし相手にタイマンで勝った事がある癖に、よく自分が”か弱い”だなんてふざけた事を口にできるわね………それよりもレン。あんたはアーツやアイテムは当然として、得物の使用も禁止よ。」
呆れた表情でレンに指摘したサラ教官は意外な事を指示した。
「ええっ!?そ、それって……!」
「パトリックさん達との時のように、体術のみであのお二人を相手するという事ですよね……?」
「確かにレンの体術は凄いけど、幾らなんでもあの二人相手を体術のみで相手するなんて厳しいんじゃないのか……?」
サラ教官の指示にエリオットは驚き、エマとマキアスは不安そうな表情でラウラとフィーを見つめた。
「―――――ちなみにラウラとフィーの勝利条件はレンを戦闘不能に陥らせるか、もしくは”得物を使わせる”事よ。あんた達に対する”ハンデ”だと思うかもしれないけど、甘くみていたらパトリック達の時のように痛い目に遭うわよ。」
「はい、それは理解しています……!」
「……ん。それにレンの体術は達人クラス。最初から油断なんてしていない……!」
サラ教官
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