暁 〜小説投稿サイト〜
男⇔女
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[9] 最初
たようであの後いろいろ良くしてもらっていたらしい。
「しかし、二日だけなのに随分と長く感じたな」
地獄の習い事に異性に好かれる方法・・果ては誘拐事件と振り返らずともめちゃくちゃ濃い二日間だった。
「そうですか?私はどれも新鮮で楽しかったです。もう何日か続けてもいいですね」
「・・それは勘弁してくれ」
「あはは」
女さんとも軽い冗談を言い合えるほどに仲良くなった。
・・元に戻ったら女さんとこんな風に喋る機会は減るだろう。そう思うともう少し続いてほしい気もする。
「失礼します」
「おう。来たか。こっちは準備出来てるぞ」
「・・これが元に戻す薬ですか?」
机の上にはサイダーによく似た飲み物が二つある。
「そうだ。これで元に戻るはずだ。さ、ぐいっと」
「「・・いただきます」」
俺はコップに入っている液体を一気に飲み干す。見た目はサイダーだが味はジンジャーエールに酷似していた。
「どうだ?」
「まだ何とも・・っ?」
同じ感覚に襲われ・・
「がぁあああ!辛ぇぇ?」
・・なかった。
ものすごい熱さと辛さが口の中を支配する。俺はすぐさま水道に近づき水を煽った。
「せ、先生?これは一体どういうことでしょうか・・っう!」
女さんも水を飲みながら先生に怒りの視線をぶつけていた。
「おっかしいな。これで元に戻るはず・・あ?」
作り方の紙を見ながら何かに気付きだらだらと汗をかき始める先生。
「まさか間違えたわけじゃ」「ないですよね?」
「・・(ニコッ)」
「やっちまえ女さん?」
「はい!」
「わー!すまなかった悪いと思っているんです許して!」
綺麗なDO☆GE☆ZAを披露する先生。この人が本当に教師なのか疑いたくなる。
「・・まあ、いいです。それで?本当の薬はどこですか」
「ない」
「はい?」
「また新しく作らないとない」
「なら早く作ってください。すぐ出来るでしょう?」
「材料がない」
「すぐ用意してください」
「いつ揃うか分からない」
「・・まだしばらくはこのままと?」
「そうなるな」
「「・・・・」」
「出来る限り早く手に入れるからそう睨まんでくれ。それにあと数日くらい大差ないだろう?貴重な体験だと思ってさ」
・・今度絶対何か奢らせてやる。
ま、何はともあれ・・
「・・これからもよろしく女さん」
「はい」
俺たちの入れ替わり生活はまだまだ続いていくようだ。


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