男⇔女
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でチンピラを背中から叩き落とす。
「ぐっ?」
「ふん!」
そして、崩れた瞬間を逃さず止めを刺す。チンピラはそのまま気絶した。
「・・まさかこんな伏兵がいたなんてね」
苦笑している議員。ボディーガードが全滅したというのに余裕の表情をしている。
「残りは貴方だけです。まだやりますか?」
女さんが議員に敵意を向ける。もし仮に議員が女さんと戦っても勝ち目はないだろう。
議員の詰みだ。
「・・僕だけ?何を言っているんだい?」
議員が懐から何かを取り出している。あれは・・トランシーバー?
「・・来い!お前たち!」
トランシーバーに向かい命令する議員。すると倉庫の外からぞろぞろとチンピラたちが入ってくる。
「・・まだこれだけいたんですね」
およそ二十人ほど。まさに数の暴力。
「・・女さん。逃げるんだ」
いくら女さんが強くとも流石にこれは無理だ。なぶり殺しにされてしまう。
「君が傷付くところを見たくない」
何も出来ず、あまつさえ女さんの貞操すら守れない不甲斐なさが胸を締め付ける。
くそ!情けねぇ情けねぇ!
「・・大丈夫です男さん」
「え?」
ガシャーン?
「・・手は打ってありますから」
「おらおら!何してんだてめーら?」
「全員皆殺しじゃー?」
殺気だったヤクザなお兄さんたちが倉庫に入ってくる。
ってこの人たち・・!
「「ご無事ですかお嬢!」」
女さんの家のごついお兄さんがた!倉庫を埋め尽くすくらいいるぞ?
「なんだと?女の家は衰退していてろくな力がないはずだ!」
驚きを隠せないでいる議員。まさか助けが来るとは思っていなかったようだ。
「衰退したと高を括っていましたね。権力は落ちても家の力は衰えてはいません」
「小僧!よくやった!お前の連絡のおかげだ!」
ガシガシと女さんの髪をなでるヤクザの兄さん。その人、貴方のお嬢ですよ?
「さて・・お前たち、まだやる気はあるかい?」
・・屈強な男たちは青い顔をして首を振っている。
「もうお嬢に近づくんじゃねぇぞ・・とっとと行け!」
全員、クモの子を散らすように逃げていった。
「で、あんたはどうすんだい?」
お兄さんがたに囲まれる議員。抵抗しようものならリンチにあうだろう。
「・・降参だ」
そして、議員はどうしようもないことを悟り素直に負けを認めるのだった。
「・・帰りましょうか」
「・・そうだね」
人生最初で最後であろう俺の誘拐事件は最後はあっけなく解決したのだった。
・・・
昨日の誘拐事件から一夜明けた朝。俺と女さんは元に戻るために科学室へと向かう。
・・あれから議員は警察に捕まった。もう女さんに危害が加わる心配はないだろう。
俺(中身女さんだけど)も女さん家のお兄さんたちにも気に入られ
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