暁 〜小説投稿サイト〜
男⇔女
男⇔女
[13/16]

[1] [9] 最後 最初
に校門へと向かう。
「・・というか女さん俺の宿題できるんだな」
まあ、あんな生活してたら当然か。あんな生活・・
「今日もあれやるのか・・」
奇声を上げるような習い事はもう嫌なんだがなぁ。
「何かサボれるようなイベントでもないかね・・」
ビックバンとか地球外起源種の到来とか異世界に迷い込むとか・・いや、今のまま異世界に行ったら余計にややこしくなりそうだ。
「いや現実逃避し過ぎだろう」
考えがぶっ飛びすぎだ。もっとこう身近で実際に起こりそうなこととかさ。
もっと身近なこと・・例えば・・誘拐とか?
「なーんちゃって。そんなことあるわけ・・」
・・キキーッ?(俺の背後に止まった車の音)
ガチャ!ガシ?(車から出てきたチンピラが俺を捕まえる音)
・・バタン?(ドアを閉める音)
ブロロロ・・(車が発進する音)
・・まあ、その・・なんだ。フラグは回収するものだからしょうがないね。
俺は現実逃避のためにフラグを建てることを止めることを決意したのだった。

                    ・・・

「あのー。ここはどこなんでしょうか?」
三十分ほど車に揺られどこかに降ろされる。目隠しされて手足も拘束されてるから正確な場所は分からないけどそう遠くまでは行ってないはずだ。
「・・・・」
「あのー」
「少し黙っていろ」
取り付く島もない。しょうがないので静かにしていることにする。
「外してやれ」
そして待つこと数分。主犯であろう人物の指示で目隠しが取られ視界が回復する。
「やあ、女さん昨日ぶりだね」
この声・・この姿・・この人・・
「議員さん?」
昨日の爽やかな議員さんだった。ニコニコとこちらを見ている。
「えっと・・これはどんな催しなのでしょうか?」
「うん。誘拐という楽しいイベントさ」
「・・そうですか」
ま、最初から分かってはいたがな。
「おや、誘拐されたっていうのに随分と冷静だね。もしかして慣れてるのかな?」
「・・身代金がお望みですか?」
「いや?僕も議員の端くれだからね。金には困ってないんだよ」
「・・では何が目的ですか?」
女さんの家を脅迫?快楽的犯罪?なんなら先生の薬が目的かもしれない。
「目的は・・君だよ」
俺の・・女さんの髪を触る議員。
「・・帰してほしいのですが」
嫌悪感を持った目で議員を見る。こんな奴が女さんに触れてると思うと吐き気がする。
「おお、怖い怖い」
そう言いつつも触るのを辞めない議員。
「残念だけど帰せないね・・女さんは今日から俺のペットになるんだから」
・・虫唾が走るなこいつ。
「僕は強気な女を屈服させるのが好きでね。瞳の奥で男のような豪気さを見せる君を屈服させたいと思ったんだよ」
愉快そうに喋る議員・・こうなった原因もしかして俺のせいか
[1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ